2023年3月24日、表題「電磁両立性(EMC)-第4-6部:試験及び測定技術-無線周波電磁界によって誘導される伝導妨害に対するイミュニティ」の国際規格の最終草案(FDIS)が発行された。投票締め切りは2023年5月5日で、それまでの期間中に、このFDISを購入できる。FDISを購入すると、最終的に発行された規格を自動的に受け取ることができる。
IEC 61000-4-6:2023は、周波数範囲が150 kHz ~ 80 MHzの意図された無線周波数(RF)送信機から発生する電磁波妨害に対する電気および電子機器の伝導イミュニティ要求事項に関わる規格である。
注1:製品委員会は、この文書に記載された方法を230 MHzまでの周波数(附属書Bを参照)にも使用することを決定する場合もあるが、試験方法と試験機器については、80 MHzまでの周波数範囲で使用することを意図している。妨害RF電磁界に結合する可能性がある導線またはケーブル(主電源、信号線、またはアース接続など)を1本も持たない機器は、この規格の適用範囲外である。
注2:この規格では、電磁放射によって誘導された伝導妨害信号が関連機器に及ぼす影響を評価するための試験方法が定められている。この伝導妨害のシミュレーションと測定は、影響を定量的に決定するには不十分である。指定された試験方法は、効果の定量的な分析のため、様々な施設で結果の十分な再現性を確立することを主目的として構成されている。
この規格の目的は、RF電磁界によって誘導される伝導妨害を受けた場合の電気および電子機器の機能的イミュニティを評価するための共通の基準を確立することである。この試験方法は、特定の事象に対する機器またはシステムのイミュニティを評価するための一貫した方法を説明している。
注3:IECガイド107にも説明されているとおり、この文書はIECの製品委員会が使用する基本的なEMC規格である。このガイドに記載されているように、IECの製品委員会は、このイミュニティ試験規格を適用するかどうかを決定する責任があり、適用する場合には適切な試験レベルと性能基準を決定する責任がある。
この第5版は2013年に発行された第4版をキャンセルして置き換える。この版は技術的改定で構成され、前版に対する重要な技術的変更は次のとおり。
a) 注入装置の選択を改訂
b) クランプ注入のAE インピーダンス チェックの必要性を削除し、附属書H を削除
c) 飽和チェックを改訂
d) 複数の信号による試験に関する新しい附属書Hを追加
e) フィードバック ループのみのレベル設定を追加
詳細はIECのウェブへ。(2023年3月24日)
※但し【Interference Technology 日本版】98号の発行日は仮発行版の発売日を過ぎているため、以下のURLはリンク切れの可能性もあり。その場合は規格名で検索されたい。
https://webstore.iec.ch/publication/84355