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TR発行:公共電力周波数伝導高調波エミッションの限度値に関する歴史的根拠

 2022年6月7日、IEC TR 61000-1-4: 2022が発行された。表題は「電磁両立性(EMC)-第1-4部:一般-2 kHz以下の周波数範囲における機器からの公共電力周波伝導高調波エミッションの限度値に関する歴史的根拠」で、技術レポート(TR) である。同時に発行されたレッドラインバージョンIEC TR 61000-1-4:2022 RLVには、前の版と比較して技術的内容に関する全ての変更が記載されている(但しRLVは英語のみ)。
 この技術レポートは、公共電力供給における最大2 kHzまでの電力周波数伝導高調波電流エミッションの発生源と影響を調査し、IEC 61000-3-2の修正票1(2020)を含む第5版(2018)までと、IEC61000-3-12第2版までの機器の、既存のエミッション限度値につながる推論と計算について説明している。この経緯は、公共電力供給への低周波伝導エミッションに関する最初のヨーロッパ規格EN 50006:1975でスタートし、IEC(60)555-2からIEC 61000-3-2、IEC TR61000-3-4、IEC 61000-3-12への進化にまでさかのぼる。変遷の全体像を示すため、測定方法の規格IEC 61000-4-7の歴史についても言及されている。全てのIEC 規格は、1998年1月1日より60000からの番号に変更されたことに注意。その日付の前に廃止された、またはその日付後に再版されていない規格の参照を示すため、ここでは「60x」の接頭辞が括弧で囲まれている。したがって「IEC(60)555-2」のようになる。この技術レポートは全ての低電圧ACシステムに適用されるが、数値は特にヨーロッパの230 V/400 V 50 Hzシステムに適用される。
 この第2版は、2005年に発行された第1版を廃止し差し替える。この版には前の版に比べて以下の重要な技術的変更が含まれている。

– 両立性レベル、エミッション限度値、イミュニティ要求事項の関係が明確になった。
– LV、MV、HV 間のエミッションレベルの分配が明確になった。
– 新しい歴史の情報が追加された。

 詳しくはIECのウェブへ(2022/06/07)。
・IEC TR 61000-1-4: 2022
https://webstore.iec.ch/publication/68844?utm_source=Webstore+Just+

・IEC TR 61000-1-4: 2022 RLV(Redline version)
https://webstore.iec.ch/publication/76452