2022 IEEE International Symposium on Electromagnetic Compatibility, Signal & Power Integrity(電磁両立性、信号と電源の完全性に関するIEEE国際シンポジウム)は、IEEE EMC Society主催、多くの企業がスポンサーとなり、8月1日から5日まで、米国ワシントン州スポーケンで開催される。スポーケンコンベンションセンターでは展示会も併催される。
このシンポジウムの初回は1959年。以来毎年開催され、今年で65回目を迎える。この間に技術者、技能者、出展者などの参加者は約1,500〜2,000人にまで増えた。内訳は概ね、業界(65%)、学界(25%)、政府機関(10%)となっている。
最近の技術プログラムでは、200を超える査読付き論文、25のチュートリアルおよびワークショップ、数十の実践的な実験とデモンストレーションが取り上げられている。人気のあるテクニカルセッションには、終日の「Fundamentals of EMC」チュートリアルと、著名な業界専門家による詳細なプレゼンテーションを特徴とする数日間の「Clayton R. Paul Global University」などがある。技術プログラムに新たに追加されたのは、EMCを扱う数少ない国際標準化機関であるIEEE、IEC、CISPR、ISO、ANSI C63が発行したEMC関連規格の更新と将来の変更についてエンジニアがすばやく学ぶことができる「Standards Week」などがある。通常、技術プログラムはシンポジウムの週の月曜から金曜まで開催される5つの並行セッションが特徴である。EMC Societyの技術委員会および特別委員会が提案した一般的なEMCトピックに加えて、現在の技術プログラムのトピックは、電磁パルス(EMP)、シグナルインテグリティ/ パワーインテグリティ(SIPI)、自動車、ワイヤレスなどの新しい技術分野に対応している。シンポジウム週間には、多くの規格関連の技術委員会とワーキンググループの会議が開催される。これは、技術的な内容に関心を持つ参加登録者なら誰でも自由に参加できる「オープンな」会議である。シンポジウムのハイライトは、EMC、HEMP、SIPI、自動車、ワイヤレス製品の最新情報と関連サービスを紹介する約100社の展示会である。展示会はシンポジウム週内の2日半にわたって開催され、約75,000 平方フィート(約7,000 m2)のスペースに複数のブースが出展して、その多くで計装とハードウェア/ソフトウェアの実演がある。シンポジウム関連のソーシャルイベント(Welcome Reception、Gala Banquet、Awards Luncheon)は、参加登録者がシンポジウムに参加する最も重要な理由の一つでもある人脈作りの好機である。
IEEE非会員の通常料金は、シンポジウム全期間5日の参加で1290ドル(約1677005円)、1日の参加で425ドル(約55250円)である。追加オプションは別途費用が必要で、8月2日から4日まで2日半開催されるCLAYTON R. PAUL GLOBAL UNIVERSITY の場合、400ドル(約52000円)である。
展示会に出展する日系企業は、株式会社オータマ(e-Motor Chamber)、北川工業株式会社(KITAGAWA INDUSTRIES America, Inc.)、TDK 株式会社(TDK RF Solutions Inc.)、株式会社東陽テクニカ(TOYOTech LLC)などである。
詳しくはシンポジウムのウェブへ。(2022年5月)
https://emc2022.emcss.org