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ANSI関連の注目規格を3つ紹介

 ANSIに正式に認められてC63規格委員会(EMC)が扱う規格のステータス(Status of C63® Standards)が、作成中から発行済まで更新日とともに記載されたリストが掲載されたウェブがある。
http://www.c63.org/documents/misc/matrix/c63_standards.htm

上記URL にあるリストから、注目すべき規格を3つ選んで紹介する。
※以下は全て閲覧日7/13、更新日7/8の情報である。

◆ANSI C63.10-2020:免許不要無線機器試験の手順
 2021年1月29日、免許不要無線機器の適合性試験手順の規格であるIEEE/ANSI C63.10 第2版が発行された。第1版の発行日2013年9月13日で、約7年が経過している。現在、この第2版をFCC規則に採用するよう、C63委員会が請願している。規格名は「IEEE/ANSI C63.10-2020 – American National Standard of Procedures for Compliance Testing of Unlicensed Wireless Devices」。
 免許不要のさまざまな無線送信機(意図放射機器[intentional radiators] または免許免除[license-exempt] の送信機とも呼ばれている)の適合性を試験する手順に含まれるのは(以下には限らないが)、遠隔制御と警備を行う免許不要無線機器、周波数ホッピングおよび直接シーケンススペクトラム拡散デバイス、盗難防止装置(antipilferage devices)、コードレス電話、医用免許不要無線機器、免許不要国家情報基盤(U-NII:Unlicensed National Information Infrastructure)機器、侵入検出器、30MHz未満の周波数で動作する免許不要無線機器、自動車両識別システム、無線規制当局が認可したその他の免許不要無線機器などがあり、この規格の対象となる。
 この規格から除外されるのは、他で発行されている規格で既に対象になっている免許不要無線機器(例えば免許不要の個人通信サービス[UPCS: Unlicensed Personal Communication Services]機器)の試験手順である。
 この規格は、IEEE SAのウェブより購入できる。
https://standards.ieee.org/standard/C63_10-2020.html

◆ANSI C63.24-2021:設置場所のRFイミュニティ評価
 2021年3月31日に発行されたのはIEEE/ANSI C63.24-2021で、電子機器と電子システムの設置場所のRFイミュニティ評価のための推薦された実行方法である。規格名は「IEEE/ANSI C63.24-2021 -American National Standard – Recommended Practice for In Situ RF Immunity Evaluation of Electronic Devices and Systems」。
 この規格は、一般的なトランシーバまたはRF環境からの影響を受ける可能性のある電子機器や電子システムの無線周波数(RF)イミュニティを保証するための推奨試験方法を規定している。
 この規格は、IEEE SAのウェブより購入できる。
https://standards.ieee.org/standard/C63_24-2021.html

◆IEEE/ANSI C63.30:ワイヤレス電力伝送製品の適合性試験手順
2021年7月13日現在未発行だが技術検討は終わっていて編集工程にあるのがワイヤレス電力伝送製品の適合性試験手順の規格である。規格名は「ANSI C63.30: American National Standard of procedures for compliance testing of Wireless Power Transfer products」。この規格は、複数の異なるタイプのワイヤレス電力伝送(WPT)製品について、適用可能な電磁両立性(EMC)および無線規則要求に対する適合性試験手順を含むことを目的とする。
試験手順は、放射電磁界と放出伝導電力の測定に焦点を当て、確立された規格を参照する場合がある。
 WPT RF人体曝露適合性試験手順は含まれていないが、実験室のEMF(Electromagnetic Field)の安全性に関する規格が参照される場合がある。
 WPTの試験方法では、大規模な現場設置、電気自動車の充電システム(電磁界へのホストの影響を含む)、家庭用電化製品、デスクトップ充電器などが考えられるが、これらに限定されるものではない。また、適切な試験距離と試験場所(電波半無響室、オープンエリアテストサイト、グランドプレーン、地上サイトなど)についても考慮される。関連する国際および国内規格(CISPR、SAEなど)がレビューされ、可能な範囲で使用されている。
 この規格は未発行のため購入できないが、英文の詳細説明は下記のウェブへ。
http://www.c63.org/documents/misc/matrix/c63_standards.htm#C63_30