CISPR TR 29:2020発行

　2020年5月7日、技術レポートCISPR TR 29:2020の第２版が発行された。表題は「テレビ放送受信機および関連機器－イミュニティ特性－客観的な画像評価の方法」である。同時に赤線版(RLV：Red Line Version) も発行された。RLVは前の版と比較して技術的な内容の変更を全て赤字で示しているので、変更点が素早く簡単にわかる。RLV は公式文書ではなく、英語版のみの提供である。この技術レポートでは、アナログおよびデジタルTV 放送受信機と関連機器のイミュニティ試験で、客観的な画像評価に使用されるアルゴリズムについて記述している。
　使用されたアルゴリズムは、CISPR 20:2002/AMD2:2004のAnnex K（後にCISPR 35:2016に差し替え）に元々含まれていた仕様に基づいて開発された。Annex Kに記載されている客観的画像評価の方法にも同じ干渉メカニズムが使われ、主観的画像評価用にCISPR 35で指定されているのと同じ希望信号定義に基づいている。つまり、客観的な画像の評価は、主観的な方法に代わるものであり、主観的な方法と直接相関できるという利点がある。
　この第２版は、2004年に発行された第1 版を廃止して差し替わるもので、技術的改訂により構成されている。旧版と比較して、以下に示す重要な技術的な変更が含まれている。

– 参照の更新
– 編集上の改善

　CISPR TR 29:2020 RLVには、公式のIEC国際規格とそのRLVの両方が含まれている。
詳細はIECのウェブへ。（2020/5/07）

● CISPR TR 29:2020
https://webstore.iec.ch/publication/64143?utm_source=Webstore+Just+Published&utm_campaign=2231450e5f-JUST+PUBLISHED+by+the+IEC+-+Edition++2020-05&utm_medium=email&utm_term=0_61d266ee9e-2231450e5f-51596217

● CISPR TR 29:2020 RLV
https://webstore.iec.ch/publication/67032