2020年01月28日、IEC 61000-4-11: 2020の第3版が発行された。表題は「電磁両立性(EMC)-第4-11部:試験及び測定技術-入力電流が1相当たり16A以下の機器に対する電圧ディップ、瞬時停電および電圧変動イミュニティ試験」である。IEC 61000-4-11: 2020は、国際規格と以前の版と比較した技術内容のすべての変更を示したIEC 61000-4-11: 2020 RLV(Redline version:赤線版)として入手可能である。IEC 61000-4-11: 2020は、低電圧電源ネットワークに接続された電気・電子機器の電圧ディップ、瞬時停電及び電圧変動に関するイミュニティ試験方法と好ましい試験レベルの範囲を定めている。この規格は、50 Hzまたは60 HzのACネットワークに接続され1相当たり16A以下の定格入力電流を持つ電気および電子機器に適用される。400 Hz ACネットワークに接続する電気および電子機器には適用されず、このネットワーク接続機器の試験は、将来のIEC規格で扱われる予定である。
規格の目的は、電圧ディップや瞬時停電及び電圧変動を受けた場合の電気および電子機器の耐性を評価するための共通基準を確立することである。
・注記1:電圧変動イミュニティ試験は、IEC 61000-4-14 でカバーされていて、そこに記載されている試験方法は、定義された現象に対する機器またはシステムのイミュニティを評価する一貫した方法を説明している。
・注記2:IEC ガイド107 で説明されているように、これはIEC の製品委員会が使用するための基本EMC 規格である。ガイド107にも記載されているように、IEC 製品委員会は、このイミュニティ試験規格を適用するかどうかを決定する責任があり、適用する場合には適切な試験レベルを定める責任がある。技術委員会77とその小委員会は、製品の特定のイミュニティ試験の価値を評価する際に、製品委員会と協力する用意がある。この第3 版は技術的な改訂で構成され、2004年に発行された第2版と2017年に発行された修正票1を廃止して差し替える。第3版に含まれる重要な技術的変更は以下のとおり。
-トランジェントの立ち上がり時間と立ち下がり時間は、第3項で定義されている。
– 電圧ディップと瞬時停電の原因は、第4 項に記載されている。
詳細はIECのウェブへ。(2020/01/28)
● IEC 61000-4-11: 2020
https://webstore.iec.ch/publication/63503?utm_source=Webstore+Just+Published&utm_campaign=89b3307108-JUST+PUBLISHED+by+the+IEC+-+Edition++2020-01&utm_medium=email&utm_term=0_61d266ee9e-89b3307108-51596217
● IEC 61000-4-11: 2020 RLV(Redline version)
https://webstore.iec.ch/publication/66487