5.携帯セルラー方式はなくなり、IoTは歓迎される!
再び同じようなことを書いてみたが、2019年は伝統的な携帯電話事業者の活動領域に対してITが反乱を起こした年であった。また、2019年がまさにITが収束する年と呼ばれたことを指摘したい。この傾向は継続すると予想している。 特に、最先端のコンピューティングはホットな話題であり続けるだろうし、無線アクセスネットワーク(RAN:Radio Access Network)を商品化するORAN(Open Radio Access Network)の試みの影響は、2020年にもっと明らかになってくると予想している。2019年にぶち上げられた誇大広告の後では、2020年はネットワークの最先端でIT収束の現実を調整する年になるだろうと予想したくなる。
6.通信の世界にひびが入る年
ここにきて、危険で避けたいテーマに触れてしまっただろうか?2019年は、数十年間通信がトップに存在していた地球規模のエコシステムにひびが入り始め、仮にあったとしても長年見たこともないような方法で政府が通信規制ビジネスを始めた年であった。このプロセスは2020年まで続き、言うまでもなく勝者と敗者がいる。謙虚な編集委員会はこのテクノロジー側にしがみつき、政治とビジネス側とは距離を置いている。しかし、この件が2020年のテクノロジーにおけるホットな話題でないと想像するのは難しい。
7.私といっしょに飛んで来い、ネットワークと共に!
無人航空機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle) やドローン、無人気球(気球のような空飛ぶプラットホーム)を将来のネットワーク用途で新たに使うことおよび6Gネットワークが提示する課題から、2019年に気づいたことがある。それは、無線アクセスネットワーク(RAN)の今までにない構造の成功要因として飛ぶプラットホームの進化を示す多くの研究開発があったこと、および将来の携帯アクセスとバックホール/フロントホールのネットワークの統合である。このようなプラットホームは、将来の無線ネットワークに対し、高いデータレート、高信頼性および非常に短い待ち時間のアクセス、バックホール/フロントホールを提供する方法として使用できると思われる。そのような大規模で柔軟に配置可能なプラットホームおよびフレームワークは、将来のスマート・レジリエント・シティにおけるグローバルな情報通信要求を保証する可能性があり、難易度が高いがやりがいのある多くのネットワーク環境(例:遠隔・過疎地域でのサービスまたは容量強化、各種イベントや災害が影響するシナリオなど)でユビキタス接続性の問題を解決し、国連のサステナブル改善のゴールおよび社会的な課題に対応する可能性がある。
8.大規模なMIMOの実施はキャリアプランになる
ここで再び「大規模MIMO実施(massive MIMO implementation)」とIEEE exploreの検索ワードに入力すると、論文の密度上昇は2017年以降、年にほぼ100本で最適化されていることがわかる。これについては、もう決して言及しないと約束する。
9.誰もがスライシングと仮想化をおこなっている
2019年12月に開催されたGLOBECOM(IEEE Global Communications Conference)ではRANスライシングの論文が数多く見受けられた。このトレンドはしばらくの間、上昇傾向だろうと思われる。なぜならオープンソースのフレームワークおよびデータの利用可能性により、今では大学がついに意味のある方法でその理論を適用しているからである。これが通信関係産業の景色を基本的に変えるトレンドであると思っている人もいる。我々年寄りの中には、クラウドRANとNFV(Network Functions Virtualization)を覚えていて、今回、それと似たような感じを持つ人もいる。しかし、どちらにしても2020年は、通信ネットワーク内で動くものを何でもスライシングすることに対して、誰も不安を持たなくなった年と呼ばれるだろう。
詳細はIEEEのウェブへ。(2020/01/22)
https://www.comsoc.org/publications/ctn/nine-communicationstechnology-trends-2020