FCCは、時代遅れになってきた2.5 GHzの規制枠組みを一新し、この重要な中間の周波数帯を5Gなど最新の無線通信に割り当てる投票を実施した。2.5 GHz帯は3 GHz以下で隣接する周波数帯で唯一の最大帯域であり、次世代モバイル通信に適した範囲および容量特性を有している。近年、無線広帯域通信に対する中間の周波数帯の需要は増加している。同日、承認されたReport and Orderにより、既存の事業者がこのスペクトラムを自由に使えるようになり、Tribal Nationsなど他の事業者にもこの帯域で使われていない周波数帯域にアクセスできるようにした。
このOrderにより教育事業などのライセンスを持つ事業者への制限がなくなる一方、既存のライセンスを持つ業者の既存リースにおける私的な契約合意や規定は保護される。さらにFCCの2次的な市場ルール下で将来的に参入予定のリースに対する制限を廃し、地方におけるインセンティブの確立を目指す。さらに地方のTribal Nationsが割り当てられていない2.5 GHzのスペクトラムを獲得して地域住民の通信ニーズに対応できるよう、優先申請窓口(priority filing window)を設置する。中小の無線通信プロバイダが多く参加できるように郡レベルの重複(overlay)ライセンス、3つの帯域プラン(およそ50 MHzのブロック2つと16.5 MHzのブロック1つ)、Tribal areaの土地入札与信(lands bidding credits)を用意している。また、ロバスト・ネットワーク要求も適用して、スペクトラムが通信サービスに使えるようにする。次世代無線広帯域通信のメインとなるこの周波数帯は大部分が長年使われていなかった。今日のアクションは、特に信頼できる無線通信サービスが不足しているTribal areaのデジタル・デバイド解消へ向けたさらなる1歩である。また5GおよびFCCの5G FAST planを遂行する上で米国のリーダーシップを強化する重要なステップでもある。
FCCによる2019年7月10日のこのアクションは、Report and Order(FCC19-62)、議長Pai氏、コミッショナーのO’Rielly氏とCarr氏が承認、同じくコミッショナーRosenworcel氏とStarks氏は一部承認、一部で反対である。議長Pai氏、コミッショナーのO’Rielly氏、Carr氏、Rosenworcel氏、Starks氏は、それぞれ個別の声明を出している。
詳細はFCCのウェブへ。(2019/07/10)
https://www.fcc.gov/document/fcc-transforms-25-ghz-band-5g-services-0