Narda Safety Test Solutions社は、高度に専門化した同社のSRM-3006セレクティブメータの最新世代にLTE-TDDオプションを追加した。これは長年にわたり、高速で信頼性が高く、規格に適合した安全性評価用の基準機器であったこの周波数選択可能な携帯型電界強度測定システムへの最後の仕上げとなる。SRM-3006で使われているコード選択式の測定プロセスにより、最大トラフィック負荷でのEMF値を自動で正確に推定することができる。これはITU-T K.100、IEC 62232、EN 5049などの国際規格に従った広く一般に認められている手順である。UMTSやLTE-FDDに加えて今回、ユーザーは9 kHz ~ 6 GHzの周波数範囲でLTE-TDD電界強度も確実かつ選択的に取り込んで決定できるようになる。
全てのケースで、法的に完璧なRFエミッション測定では人への放射曝露レベルを考慮に入れた最悪ケースのシナリオを採用する必要がある。つまり、対象機器が最大負荷で作動している際のエミッション最大のポイントで測定するということである。国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP:International Commission on Non-Ionizing Radiation Protection)は、RMS値が6分間隔で平均値となるような電力レベルで変化する信号の電界強度の決定を推奨している。測定の全期間にわたり全く限度値を上回らないこともある。代替法として、測定値は適切な方法を用いて最大値を外挿法で求めてもよい。従ってSRM-3006は、コード選択式測定が不可能な場合に絶対に必要なPC上での複雑な後処理を省略できる。時間や機器からのデータトラフィックに左右されないので、ユーザーは測定をするにあたって真の自由を手に入れることができ、時間と費用の節約になる。
周波数資源は限られているので、LTE-TDDは基地局とレシーバ間のデータトラフィックのアップリンクとダウンリンクに同じ周波数帯を使用している。この新しいオプションがあれば、SRM-3006は信号に今、存在する情報を使うことができ、この特別な構成を使っているネットワークオペレータであっても最大の全曝露レベルを自動的に推定し、信号源を選択的に特定することができる。この機器は、官庁やモバイル事業者、測定事業者に、エミッション保護限度値が確実にモニタされ堅持されるという規格適合およびセキュリティの保証を与える。幅広く事前構成された動作モードにより、複雑な測定は簡素化され、エラー防止に役立つ。この電池駆動のハンドヘルド機器は、特に携帯機器用に設計(電界、27 MHz ~ 3 GHz、 420 MHz ~ 6 GHz)された頑丈なケースと、2本の3軸測定アンテナというコンパクトさのおかげで、現場での使用に理想的である。
詳細は下記のNarda Safety Test Solutions 社のウェブへ。(2017/08/28)
●Narda Safety Test Solutions社
●日本の代理店:東洋メディック株式会社