規格の表題は「人体の暴露を評価するための無線通信基地局の周囲におけるRF電界強度、電力密度及びSARの測定」。この規格は人体曝露の評価が目的で、無線通信基地局(RBS)の周囲の無線周波数(RF)電界強度や非吸収率(SAR)を評価する方法を提供する。アンテナから放射する電磁界に対しては110 MHz ~ 100 GHzが考慮され、周囲環境からの放射も含めると100 kHz ~ 300 GHzが考慮されている。またRF曝露評価についても定めていて、市場投入前の製品に対するもの、RBS設置サービス開始前に行うRBS 製品と他の関連発生源からの総RF曝露量に対するもの、RBS製品の稼動後にRBS周辺の現場で実施するRF曝露レベルの測定などが含まれる。RF電界強度とSAR測定および設置済みRBSの現地評価と試験所ベースの評価の両方に対処する妥当性についての指針に基づく計算方法が記載されている。他にも判定者の専門性レベル、評価目的に沿った適切な評価手順、報告の方法、評価方法による結果の比較、評価目的に要求される場合の制限値に対する理にかなった決定についてのガイダンスを提供している。また、事例研究による短い記述の手引書として技術レポートIEC TR 62669の発行が案内されている。この第2版は、2011年に発行された第1版を廃止して差し替えるもので、技術的な改訂で構成されている。
詳しくはIECのウェブへ。(2017/08/23)