R&S社のEMI試験ソフトウェアELEKTRAは、製品開発中に容易で直観的なEMI測定ができるように設計されている。また、同社のEMIテストレシーバおよびスペクトラム・アナライザをサポートする。こういった計測器を、ごくたまに電磁妨害測定に使うだけの開発エンジニアや技術者でさえ、開発ラボの真っ只中で、GTEMセルやLISNを使って自動化された試験手順を素早く設定することができる。電気・電子モジュール、部品、デバイス、システムのメーカーは、製品が他の部品またはデバイスに妨害を与えないことを保証するために電磁両立性(EMC)試験を行わなければならない。メーカーの多くは、時間と費用のかかる最終認証試験に何の問題もなく合格することを確実にするため、開発中にEMI予備適合試験を行うが、R&SELEKTRAは電磁妨害測定用にユーザーが使いやすい試験ソフトである。このソフトウェアは同社製のEMIテストレシーバ、スペアナとともに使えるよう設計され、軍用だけでなく民生製品の多くに使用できるインタラクティブで自動化された試験手順をサポートする。
◎時間を節約する試験手順
同ソフトウェアは、DUTの周波数スペクトラムを測定する定義済み試験テンプレートに基いてプレビュー測定を実行する。結果は、該当の限度値ラインに対して比較される。限度値を超えた場合のみ、規格に適合している検波器での時間のかかる測定が実行される。
◎試験所での最終的なEMI 測定
R&S ELEKTRAは、アンテナ係数と共に各種試験規格の限度値ラインだけでなく、開発研究室での最終的な測定も実現する。例えば、開発エンジニアは伝導妨害波測定時にLISNを使用できる。小さな電池式DUTで、GTEMセルを使用できる。この場合、R&SELEKTRA EMIは、オープンサイトとアンテナ測定によって得られる測定値と比較可能な結果をGTEMセルの測定値から算出処理する。ユーザー・インターフェースにあるダッシュボードにより、設定、試験、試験テンプレートや他の機能に素早いアクセスが可能となる。よく使う機能は、お気に入りとしてダッシュボードに追加できる。また、ブロックダイヤグラムで各々の試験構成を保存し、ユーザーが関連した要素をクリックすれば、迅速に個々のパラメータにアクセスできる。信頼できる測定値も取得でき、試験構成とすべての機器設定と共に結果を文書化してくれる。ユーザーが説明文と画像を追加することも可能。レポートはCSV、Excel、PDFの各フォーマットで生成され、データのエクスポートもできる。
詳細はRohde & Schwarz社のウェブへ。(2017/04/10)のウェブへ。