Fairview Microwave社は、窒化ガリウム半導体パワーアンプの新シリーズを発表した。堅牢なアンプ設計により出力負荷インピーダンスの許容度が高いという長所が実現し、低損失の部品を使うことで広帯域にわたってインピーダンス整合が容易になる。GaNの高い熱伝導率は、効果的な熱分散に役立ち、広帯域および狭帯域の周波数において極めて高い出力パワーレベルのアンプ設計が可能となる。標準的な用途は、民間用や軍用のレーダー、妨害電波システム、医用画像、通信、電子戦などである。新シリーズアンプには、30MHz ~ 7.5GHzという主に広帯域の周波数帯にわたって非常に高い利得レベル43 ~ 60dBを特徴とするモデルなどがある。飽和領域出力電力レベル範囲10 ~ 100ワット、電力付加効率(PAE:Power Added Efficiency)は最大35%である。Fairview社製のハイパワーGaNアンプは全て、内部的に安定化された1つの電圧源を持っている。入/出力インピーダンスが50オームに整合された設計は、幅広い電力および変調要求事項に適応できる。これらのGaN半導体パワーアンプは、最悪の条件で画期的な高調波応答(-15 ~ -20dBc)を示すこともできる。このGaNアンプシリーズは例えば湿度、高度、衝撃、振動のような環境条件に耐えるように設計されている。統合化されたヒートシンクと冷却ファンを備えたモデルもある。大部分の設計はEAR99※ である。
詳細はFairview Microwave社のウェブへ。(2016/08/10
[※訳者注] EARはExport Administration Regulationsの略で、米国の輸出管理規則である。EAR99はリスト外規制品目を意味する。)