この技術仕様(Technical Specification)の表題は「電磁両立性(EMC)-第3-16部:限度値-公共低圧系統に接続される基準電流が各相75 A以下のインバータ式電力供給設備のインバータにより発生する高調波電流の限度値」である。仕様の3.2 で定義されているインバータ式電気エネルギー供給装置(ESE:electrical energysupplying equipment)のインバータが生成する高調波(非整数次高調波グループを含む)電流の制限を扱っているが、エネルギー貯蔵は含まれない。限度値は、3.3で定義されている基準電流(5.2.3も参照)が各相75 A以下のインバータに適用され、次の公共低電圧AC配電システムに接続することを目的としている。
・単相、2線または 3線。公称電圧最大 240 V
・三相、3線または 4線。公称電圧最大 690 V
・公称周波数は50 Hz または60 Hz。
また、以下を規定している。
a)機器の要求事項とエミッション限度値
b)型式試験とシミュレーションを行うための方法
この文書に従った試験は、機器全体の型式試験である。主にエネルギーを吸収するが2次的な機能として公共電源にエネルギーを供給できる機器は、この文書の範囲外である。範囲外の事例は、エレベーターのモータードライブが、制動中にエネルギーを戻すことである。
注1:将来の版で、限度値に周波数範囲2 kHz 〜 9 kHzが追加される可能性がある。
注2:貯蔵システムの限度値および試験方法が、将来の版で追加される可能性がある。
詳細はIECのウェブへ。(2023/11/09)
https://webstore.iec.ch/publication/34018