農業ドローン市場、2028年に179億ドル

July, 12, 2023, Northbrook--マーケッツ&マーケッツ(MarketsandMarkets)のレポート「農業ドローン市場、提供品(ハードウエア、ソフトウエア、サービス)、コンポーネント、ペイロード能力、中重量ドローン、大重量ドローン、農場環境、アプリケーション、農産物、範囲、農場規模と地域、2028年までのグローバル予測」によると、市場規模は2023年に推定で45億ドル、2023ｰ2028年にCAGR 31.5%成長で2028年に179億ドルに達する見込である。

農業ドローン市場は急拡大しており、現代の農作業を形作る。リアルタイムデータ収集力、実用的な洞察によりドローンは、作物管理を変革する。ドローンは、高解像度画像を捉え､作物の健康､土壌条件、他の重要なパラメタについてのデータを収集し、情報に基づいた決定を支援する。正確な散布、標的を絞った介入は､リソースの無駄を最小化し、環境への影響を減らし、収率を最適化する。スマート農業システムにドローンを組み込むことで、ドローンの有用性をさらに高める。市場の成長は、農業の効率、持続可能性、収益性要求の高まりが原動力となっている。

2023年、コンポーネントセグメントでは、コントローラシステムが最大シェア
コントローラシステムが農業ドローン市場をリードすると予想されている。それらが、ドローンの操作と制御で、重要な役割を担っているからである。コントローラシステムは、オペレータとドローン間のインタフェースの役割を果たしており、遠隔制御、ナビゲーション、データ収集を可能にする。コントローラシステムは、進化して自律機能をサポートするようになり、手作業制御の必要性を低下させ、運用効率を強化している。ドローンは、様々なペイロードおよびセンサを組込、制御し、シームレスな通信と同期を保証している。使いやすいインタフェースが、ドローン操作を簡素化し、一方で安全機能が、規制適合を可能にする。精密農業需要の成長にともない、先端機能を搭載した制御システム、改善された自律性、シームレスなペイロード組込が農業ドローン市場を先へ推し進めている。

アプリケーションセグメントでは、2023年、家畜のモニタリングが、市場で優勢となる見込
家畜モニタリングは、効率、費用対効果、リアルタイムデータを提供できることから、農業ドローン市場をリードすると予想されている。ドローンにより農業従事者は、広いエリアで動物の移動、挙動、健康を効率的に追跡できるので労働力とコストの削減となる。ドローンは、遠隔地にアクセスし､分析のための貴重なデータを収集し、牧草管理の最適化、動物保護を改善する。ドローンによる家畜モニタリングは、動物の安全性を強め、災難や潜在的脅威の検出に役立つ。これらの利点は、伸び続ける精密農業と組合せ、農業ドローン市場で家畜モニタリングの存在感増強に貢献する。

2023年、APACが最大市場シェアとなる見込
農業ドローン市場産業は､北米、ヨーロッパ、APAC、南米、RoWで調査。ヨーロッパが農業ドローン市場をリードする見込である。有利な規制環境、政府の支援、技術進歩、強力な農業分野、持続可能な農業実践の強調などによる。明確な規制と政府のインセンティブが農業におけるドローンの安全で責任ある利用を促進している。2021年、EUは、Common Agricultural Policy (CAP)およびEuropean Innovation Partnership for Agricultural Productivity and Sustainability (EIP-AGRI)のような取組を実行した。これらの取組は、精密農業、持続可能な農業を後押しするための実行である。ヨーロッパの十分に発達した農業分野、効率的な農業に対する要求が、農業ドローンの採用の原動力となっている。同地域は、大手ドローンメーカーが存在する地域であり、研究機関や産業連携、イノベーション促進、同分野における知識の共有、協力的なエコシステムから恩恵を受けている。

主要市場プレイヤ(日本のみ)
Yamaha Motor Co., Ltd. (日本), Optim Corporation (日本)、Nileworks (日本)