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ロールスロイス社がハイブリッド電気飛行機プロジェクトを終了

 ロールスロイス社は、ハイブリッド電気飛行機の開発プロジェクトを終了した。製造業最大手企業である同社は、エアバス社とシーメンス社とのプログラムに取り組んでおり、この動きを最初に発表したのは2017 年11月である。E-Fan Xハイブリッド電気技術のデモンストレーターは、熱効果、電気推力管理、高度と電気システムへの動的影響、電磁両立性の問題など、高出力推進システムの課題を調査することであった。その目的は、ハイブリッド電気技術の迅速な進歩を可能にする技術、性能、安全性、信頼性を高め、成熟させることであった。このプログラムは、新世代の設計者やエンジニアを訓練して、ハイブリッド電気商用航空機を実現に1歩近づけるとともに、電動航空機の将来的な認証要件を確立することも目的としていた。ロールスロイス社の担当は、ターボシャフト・エンジン(turbo-shaft engine)、2メガワットの発電機と電力エレクトロニクスだった。
 最高技術責任者ポール・スタイン氏は以下のように述べている。「特に励みになったことは、このプログラムに対する業界の関心支援が多く集まったことだ。当社とエアバス社の全員がそのことに本当に感謝している。このような最先端プログラム全てと同様、前進するための最善の方法を常に評価し、両当事者にとって、全ての要件込みでテストフライトを実行するための実際の要求事項は現時点では重要ではないことが明らかになった。E-Fan Xは常にデモンストレーション用に設計されており、実際に運行する航空機として使用されることはない。ロールスロイス社の観点から言えば、当社の発電システムは、ハイブリッド電気推進システムが必要な、将来的に開発されるだろうどんな航空機にも統合可能で、これには、全ての業界安全要件への適合を確認する包括的な飛行試験プログラムが含まれる。従って、共同決定の結果として実際のE-Fan Xプログラムをこれで終了することに同意した。過去3年間にわたるAirbus社および各パートナー企業の協力とサポートに感謝する。」
 詳細はInsider誌のウェブへ。(2020/04/30)
https://www.insidermedia.com/news/midlands/rolls-royce-ends-hybridelectric-plane-projectws.mit.edu/2020/energy-harvesting-wi-fi-power-0327