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Basler Japan
ビジョン業界動向2020をウェビナーで紹介

May, 12, 2020, 東京--ビジョン技術関連の製品、サービスを提供しているBasler Japanは、4月に2度のウェビナー(webinars=web seminars)を開催した。ここでは、第1回目の「ビジョン業界動向2020 Baslerが見る6つの市場トレンド」を簡単に紹介する。プレゼンタは、同社キーアカウントマネージャ、菅野克俊氏。

内容は、以下のようになっている。
Baslerの紹介に続いて、
2.産業用オートメーションにおけるビジョン技術活用のマクロトレンド

3.2020年におけるマシンビジョン業界のトレンド : ハードウエア
3.1イメージセンサの高性能化
3.2インタフェースの高速化
3.3撮影画像の3D化

4.2020年にかけるマシンビジョン業界のトレンド: ソフトウエア
4.1ディープラーニングのさらなる高度化
4.2カメラ搭載ロボットの普及
4.3機能面における省スペース・開発期間の短縮・低コストの重視

 マクロトレンドでは、コンピュータビジョン Industry 4.0、スマートファクトリ、IIoT(Industrieal internet of things)が挙げられる。
 一般的な説明では、Industry 4.0は製造技術とプロセスにおける自動化とデータ交換へのトレンドを指しており、IoT、IIoT、クラウドコンピューティング、コグニティブコンピューティング、人工知能(AI)を含むと考えられている。抽象化した表現では、スマートマニュファクチャリング、スマートファクトリとなり、ビジョン技術やロボット、AIは、その概念を実現するためのツールと捉えるとわかりやすい。

3.2020年におけるマシンビジョン業界のトレンド : ハードウエア
 このセクションは、3つに分けて技術動向を説明している。イメージセンサ、インタフェース、画像の3D化である。
 イメージセンサはでは、Sonyのグローバルシャッタを実例にして、立上りから2020年の第4世代までを説明した。同時に、最新画像センサ搭載のBaslerカメラ、ace 2にも触れている。

 このセクションでハードウエアの動向として重要な点は、CCDからCMOSへの移行である。画像センサでは、CCDセンサが生産中止となり、CMOSセンサへの切替えが必須になっている。ここではON Semiconductorの例、「KAI CCDからXGS CMOSへ」を取り上げた。CMOSへの移行でCCDと比較して得られるメリットは、「格段の画質向上、ダイナミックレンジ同等以上、画素数同等、特にフレームレートが桁違いに向上する」。これは、システム性能向上、低コスト化へつながる。

インタフェースの高速化
菅野氏は、インタフェースの高速化は「2020年に重要になるトレンドの1つ」であると見ている。その理由は、「画像センサからのデータが大量に、高速になればなるほどそれを生かすための高速インタフェースが必要になる」からである。すでに、12.5Gbps/chのCXP-12が普及し始めている。次世代センサを活用するには次世代インタフェース(CoaXPress 2.0、10GbE)が必要になる。
 Baslerの例では、CXP-12 boostで最高性能が実現される。この製品、設計的にSonyの第4世代、ON SemiconductorのXGSが搭載できるようになっているからである。

撮影画像の3D化
 注目の3D技術としては、ToF(Time of Flight)、パタン光投影(高精度、反射が少ない)、ステレオビジョン(精度を追求すると高コスト)が挙げられる。
 
ソフトウエアのトレンド
 ここでは、ディープラーニング(DL:深層学習)の高度化について説明している。米国のある研究機関では、すでにDLを超える新しい確率プログラミングシステム“Gen.”の開発が進んでいるが、ビジョン技術では、当面はDLを高度化することによって「今までできなかったアプリケーションを可能にし、開発期間の短縮、劇的な性能改善」などの成果が期待できる。

カメラ搭載ロボットの普及
ロボット、協働ロボット(Cobot)普及の背景には、世界的な人手不足、人件費の高騰がある。
 ロボットにビジョンシステムを搭載することでロボットの機能をさらに高度化できる。

以上、Basler Japanのウェビナーを簡単に紹介した。
 日本国内では、COVID-19は終息段階に入っているが、Baslerはウェビナーという便利なツールを今後も活用していく方針のようである。
(詳細は、https://www.baslerweb.com/jp/)