マシンビジョン市場､2024年に140億ドル

May, 20, 2019, Northbrook--マーケッツ&マーケッツ(MarketsandMarkets)のレポート｢マシンビジョン市場､コンポーネント(ハードウエア: カメラ､フレームグラバー､オプティクス､プロセッサ)､ソフトウエア(ディープラーニング､従来のソフトウエア)､製品(PCベースおよびスマートカメラベース)､アプリケーション､エンドユーザー産業毎､2024年までのグローバル予測｣によると､市場は2019年の99億ドルから2019-2024年にCAGR 7.1%で成長して､2024年には140億ドルに達する見込みである｡
　ディープラーニング(DL)ソフトウエア､液体レンズ､視覚処理ユニット､360°カメラ､ハイパースペクトラルイメージング､ハイブリッドイメージセンサなどの最近の進歩､また人工知能(AI)への高まる需要が､マシンビジョン市場の成長で重要な役割を果たす｡加えて､世界の新興経済圏で伸び続けるIndustry 4.0トレンドが､予測期間にマシンビジョン市場の成長を促進すると見られている｡

製品では､スマートカメラベースマシンビジョンシステムが予測期間のCAGRが高い
　スマートカメラベースマシンビジョンシステムの市場浸透はPCベースシステム比で､予測期間に増加する見込みである｡スマートカメラは､一定の周辺機器を排除するオープン内蔵処理技術で設計されている｡コスト効果が高く､コンパクトで､柔軟性が高い｡現在､PCベースマシンビジョンシステムが市場で優位を占めているが､このトレンドは変わる｡スマートカメラ技術とそれに簡単に組み込めるIoTの進歩によって変わるのである｡

食品&パッケージング産業は､予測期間に最大のマシンビジョン市場になる
　エンドユーザー産業の中で､食品&パッケージング産業が予測期間に最高率で成長すると予測されている｡マシンビジョンシステムは､ドア､フード､リフトゲート､テイルゲートなどのクロージャパネルを検査することでエラーフリーアセンブリを保証する｡これらのシステムは､全システムが定位置にあり､損傷がないことを保証するためにベアリングの存在と径の計測に役立つ｡特注マシンビジョン技術のポイント&クリックインタフェースにより､システムオペレータは､品質検査を簡単に実施することができ、労働訓練は最小ですむ｡食品産業は､マシンビジョン市場にいくつかの機会を提供する｡また､アプリケーションに特化したソリューションの開発で対応する企業もある｡例えば､加工およびパッケージング中の等級づけ､仕分け､分割､処理､品質検査の分野である｡

APACにおけるマシンビジョン市場は予測期間に最高CAGR成長
　APACは､ほとんどの産業にとっての製造ハブと見なされてから､マシンビジョン市場に十分な成長機会を提供すると予測されている｡中国は､エレクトロニクスや自動車を含む様々な産業の最良の製品製造地である｡中国におけるマシンビジョンは､同国のオートメーション需要が増加しているため､他のAPAC諸国よりも成長率が高いと予測されている｡加えて､中国の労賃が年々増加している｡したがって､中国に拠点をおく企業は,製造コスト削減のために､オートメーションシステムの利用に注力している｡これらの要因が､中国におけるマシンビジョン市場の成長の原動力である｡