セイコーインスツル株式会社の関連会社で、半導体の製造・販売を行うエスアイアイ・セミコンダクタ株式会社(以下:エスアイアイ・セミコンダクタ)は、ウェアラブル端末などに最適な小型のワイヤレス給電システムを簡単に構築できる、超小型ワイヤレス給電制御IC「S-847xシリーズ」を製品化し、受注を開始した。
ワイヤレス給電制御ICは、ワイヤレス給電における電力の送電および受電を制御するICである。ワイヤレス給電の標準規格であるQi、PMAなどは、複雑な処理を可能にするため各種機能を盛り込んでいるが、部品点数が多く、システム構築が難しい側面があった。
新製品「S-847xシリーズ」は、給電に特化した独自の規格を採用しており、周辺部品に汎用のダイオード・トランジスタや抵抗などの部品を使うことができる。使用する部品点数が少ないため、小型のワイヤレス給電システムを容易に構築することができる。パッケージには、超小型のSNT-6A(1.8×1.57×0.5mm)、SNT-8A(2.46×1.97×0.5mm)を採用し、基板の面積を大幅に小型化することが可能だ。
「S-847xシリーズ」は、受電制御用の「S-8471」「S-8472」「S-8473」の3種類、送電制御用の「S-8474」の制御ICをラインナップしている。送電側は、USB 5V電源を使用可能(S-8474)。受電側では、5Vで100mAの受電が可能(S-8471)。また、リチウムイオン二次電池充電機能の製品(S-8472/8473)も取り揃えている。それぞれ送電状態表示機能(連続動作モード/間欠動作モード)、サーミスタによる高温時停止機能などを備えている。
詳細情報は、SII社のウェブサイトを参照。(2016/06/28)