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望遠鏡が天文学者の研究をサポート

 米国サザンプトン大学の研究者チームが、Max PlanckInstitute of Radio Astronomy の天文学者チームと協同して、低周波数アレイ電波望遠鏡(LOFAR : Low Array RadioTelescope) を用いて「子持ち銀河」を観察し、1 GHz 以下の電磁波を放射する銀河の画像を入手した。LOFAR は非常に高感度なので、チームは4万光年彼方の銀河を探し出すことができた。
 「低周波無線波が重要な理由は、星が形成する渦巻腕の源の位置からさらに離れて伝搬することができ、銀河辺縁部にある電磁界を照らすことが可能な相対的に低いエネルギーの電子についての情報を運ぶからである。電磁界は銀河から放出されているのか、そこに働く力は何なのか、調べる必要がある」と、サザンプトン大のDavid Mulcahy 氏は話す。
同大のAnna Scaife 博士は「この美しい画像は、それが示す重要な科学的成果と相まって、LOFAR 望遠鏡を使うことにより低周波数が実現できる大きな可能性を表している。電磁界の謎を解明することは、我々の宇宙がどのように作用しているのかを理解する上で大変重要である。今まで電磁界に関する数々の疑問はあまりにも長きにわたって立証されないままだったが、この電波天文学の新時代は非常に心躍るものだ」と述べた。
 従来は、低周波数は300 MHz 以下の範囲では地球の電離層が障害物として作用しがちなので、調査するのが難しいとされていた。
 「この発見によって、銀河がどのように見えるのか我々が知らない宇宙の新しい窓が開ける。もしかしたら銀河間のスペースで電磁的に銀河同士がどうやって結びついるのかわかるかもしれない。今回の成果は、宇宙の磁界の生成過程解明に貢献すると思われるスクエア・キロメートル・アレイ(SKA : SquareKilometer Array) の準備として、重要な実験である」と、MaxPlanck Institute of Radio AstronomyのRainer Beck 氏は語った。
 詳細はScience Dailyのウェブへ。(2014/09/30)