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アフリカの村の炎の儀式で、磁界が弱い原因が明らかに

鉄器時代におこなわれていた、古くから村に伝わる炎の儀式により、南アフリカで磁界が弱まる原因を特定する証拠が明らかになる可能性を科学者チームが発表した。同チームは、地表から2000マイル(約3,200 km) にある4マイル(約6.4 km) 幅の高熱・高密度の岩盤が、アフリカの磁界が弱まる原因であることを発見した。UPI によると「この急斜面の岩盤は、地球の磁界を形成する液体状の鉄の渦巻くような動きを明らかにコントロールしている」という。科学者チームは、磁界に不規則性をもたらし、地磁気逆転現象を引き起こす可能性があるのは、この鉄の流れの変化であると仮定した。同チームは長年にわたりアフリカで電磁気の挙動を観察し、それを説明する確かな証拠を得るに至った。研究チームの説明によると「ほぼ全ての火成岩および変成岩に共通する酸化鉄鉱物である磁鉄鉱を含む岩により、その形成過程に存在する電磁気の条件がわかる。大昔の鉄器時代、南アフリカの村々に火事が広がった際、岩石床および地下の岩中にある磁鉄鉱を溶かすほどの高温で燃えた燃えさしは、磁気の痕跡を消去した。燃えた後、溶融した岩石床が冷えて、磁鉄鉱は古代の電磁界によって再編成され電磁気の歴史を語るスナップ写真となった」という。「古代の焼け焦げた基盤を分析することで、西暦1225年から1550年にかけて、この地域の磁界強度が30パーセント低下したという特徴があることがわかった。このデータは、南大西洋異常帯 (South Atlantic Anomaly) として知られている局所的な弱さが地球の磁界で繰り返し起こる特徴であることを示唆している」とUPI は報じている。同チームの研究は、Nature Communications 誌で発表された。研究完了には、さらなる調査が必要であり、最近の磁界強度低下と地磁気逆転の歴史との関連性を確認する予定である。詳細はUPI のウェブへ。(2015/08/06)