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NSLS-IIビームライン用に開発した光学レンズが焦点11nmを達成

February 28, Brookhaven--現在ブルックヘイブン国立研究所に建設中の国立シンクロトロン光源II (NSLS-II)で、硬X線ナノプローブビームライン(HXN)で、研究者たちは一層小さな空間規模で画像構造を見ることができるようになる。
HXNの長期目標は1ナノメートル(nm)の解像度実現。これによって、X線と電子顕微鏡との長年の分解能差を完全に解消できる。硬X線は、優れた構造的、基本的、化学的感度を示しており、特に電子顕微鏡では難しいその場での研究に適している。
ブルックヘイブンの研究チームは、他の研究機関の研究者と協力して、多層ラウエレンズ(MLL)と言うX線光学部品を使って12keV X線を11nmに集中させることに成功した。
研究チームは、タイコグラフィ(ptychography)として知られる技術を使うことでMLLの焦点能力を前例のない細部まで分析することができた。「タイコグラフィによって、X線がレンズから焦点まで、また光パスの任意の点までどのように進むかを可視化することができる。したがって、われわれはレンズ収差を定量化するために従来の際どいスキャンを使う必要がない」と論文の筆頭著者、Xiaojing Huang氏は説明している。タイコグラフィ解析は、レンズ収差を1/4波周期に近い0.3波周期で定量化した。これは「回折限界」集束の厳しい閾値を意味する。
ブルックヘイブンで作製したMLLは43μmアパチャ、これまでに報告された最大のMLLサイズ。これは以前のMLLよりも大幅に多くのX線を取り込み、その場観察実験で必要とされる作動範囲も大幅に広がる。また、4~21nmの範囲の厚さで6510層を持つ。
MLL製造を担当しているNathalie Bouet氏は、「このMLL全体の厚さ精度は、正気とは思えないほど高い、エンパイアステートビルディングと1ペニーのサイズ比以上だ」と説明している。共著者、Hanfei Yan氏によると、この精度は1nmという究極目標に向けた重要な一歩である。
(詳細は、 www.bnl.gov)

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