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リーズ大学、世界で最も強力なQCL THzレーザチップを開発

February 20, 2014, Leeds--リーズ大学(University of Leeds)の研究チームは、世界最強のTHzレーザチップ開発競争のトップに立った。リーズ大学の研究チームは、量子カスケードレーザ(QCL)からの出力1Wを超える研究成果を発表した。
この新しい記録は、MITおよびウイーンの研究チームの成果の倍以上の出力となる。
THz波は、赤外とマイクロ波の間の電磁波の一部であり、可視光をブロックするような材料を透過し、、化学分析、セキュリティスキャニング、医療イメージング、通信など幅広い用途がある。
よく知られている潜在的なアプリケーションには、医薬品のモニタリング、未開封包装内の爆発物の化学的特徴のリモートセンシング、人体の癌の非侵襲検出などがある。
しかし、研究者やエンジニアの主要課題の1つは、そのレーザを使えるレベルに高出力に、コンパクトにすることである。
同大学の電子・電気工学部テラヘルツエレクトロニクス教授、Ddmund Linfield氏は、「ハイパワーTHz照射ができる大型の装置を造ることはできるが、こうした装置の用途は限られている。必要としているテラヘルツレーザは、ハイパワーでありながら可搬かつローコストなものだ」とコメントしている。
リーズ大学が開発したこの量子カスケードTHzレーザのサイズはわずか数ミリ平方メートルしかない。
2013年10月、ウイーン工科大学は、それ以前にMITが樹立した量子カスケードTHzレーザの出力世界記録を打破したと発表。オーストリアの研究チームは、単一レーザ端面から0.47Wの出力を報告し、これはMITチームの約2倍だった。リーズグループは、単一のレーザ端面から1Wを超える出力を達成した。
「このレーザを作製するプロセスは細心の注意が必要だ。GaAsのような異なる半導体層を1度に1原子モノレイヤーで積み上げていく。個々のレイヤーの厚さと組成を極めて正確に制御し、一般に1000~2000レイヤーの半導体材料を積み上げる。われわれの新しいレーザの出力記録は、リーズが開発したこの層状半導体製造技術によるものであり、さらにこのような材料を適切で強力なレーザデバイスに設計することができるわれわれの能力である」(Linfield教授)。
(詳細は、 www.leeds.ac.uk)

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