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アルツハイマー物質、アミロイドがナノマテリアルとして使える

December 18, 2013, Göteborg--スウェーデンのチャルマーズ工科大学の研究チームは、アミロイドが将来のナノプロセッサやデータストレージ向けの新しい複合材料開発につながる優れた特性を持つことを見いだした。アミロイドは、アルツハイマー、パーキンソン、クロイツフェルト-ヤコブ病の原因となるタンパク質。
アミロイドは、体内で自然に起こるミスフォールドタンパク質。研究チームは、このタンパク質が多光子照射に反応することを示した。正常なタンパク質は反応しない。
この発見は、多様な分野で有益である。アミロイドが原因の脳疾患検出、治療の新しい方法につながるだけでなく、将来のナノマテリアルの構成要素としても使える可能性がある。
研究チームの一人、Piotr Hanczyc氏によると、このようなタンパク質集合体は実験室で人工的につくることができる。「それを他の分子と結合することで、独自の特性をもつ物質を創ることができる」。
アミロイド集合体は、鋼鉄と同様に固い。違いは、鋼鉄は遙かに重く、材料特性が決まっているが、アミロイドは目的に合わせて調整できる点にある。ある物質の分子を密集アミロイドにつけることで、その特性が変わる。
「これはすでに分かっていたが、分からなかったことはアミロイドが多光子照射に反応すると言うことだ。これによって、アミロイドに付着した物質の性質を変える新たな可能性が開ける」とPiotr Hanczyc氏は説明している。
アミロイドはディスク形状で、相互に重なって密集している。ある物質がこのディスクに同化すると、その分子は稠密になり、規則的に整列して情報交換するようになる。このことの意味は、物質の特性を変える新たな可能性が開けるということである。
Piotr Hanczyc氏は現在、チャルマーズの材料科学研究者と協働して、例えば太陽電池技術のような可能性を探っている。
これはまだSFの段階にあるが、いずれ科学者はアミロイド原繊維の材料特性を不可視メタマテリアルの研究に使うと同氏は考えている。
(詳細は、 www.chalmers.se)

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