Laser Focus World JAPAN　レーザーフォーカスワールドジャパン

November 5, 2013, Wellesley--BCCリサーチ(BCC Research)の最新技術市場レポート「フローサイトメトリ: 製品、技術、グローバル市場」によると、フローサイトメトリ世界市場は2012年に31億ドルだった。2013年には約35億ドルに達する見込みで、2013-2018年の期間にCAGR 10.3%で成長して、2018年には57億ドルに達する。
プロテオミクス、ゲノミクス(遺伝子研究)、薬理ゲノム学、幹細胞研究など多様なライフサイエンス分野で研究、商用化が進んでおり、このためにフローサイトメトリのようなスループットの高い技術に対する需要が伸びている。18までの細胞パラメータを同時検出できるマルチレーザ搭載のマルチカラーフローサイトメトリの発表も市場の成長に大きな影響を与えつつある。
フローサイトメトリは、流体懸架状態で、光ビームを通して細胞の多様な特性を計測、分析するために用いられる技術。細胞組織や細胞機能に関連した特性を、ラベリングするか、ラベリング無しのいずれかで、この技術を通して分析することができる。分析できる要素には、細胞のサイズ、細胞周期、細胞の生存、酵素活性、膜電位、細胞性抗原、DNA/RNA、タンパク質合成、表面レセプタ(受容体)など多くが含まれる。
細胞分析から分子やゲノム解析へとフローサイトメトリのアプリケーションが拡大することで、フローサイトメトリ技術は基本的な研究ツールの範囲を超えて創薬の全てのフェーズで重要な役割を果たすようになってきている。これには、新しい分子実体(NMEs)のテスト標的分子、主要特性、生化学的スクリーニング、投薬の細胞ベースの評価、薬物の毒性の可能性、薬物の効果の特定が含まれる。さらに、フローサイトメトリは、腫瘍学や免疫学などの特定分野の薬力学で広範に使われつつある。
フローサイトメトリのアプリケーションが細胞分析から分子や遺伝子解析に広がり、R&D投資が拡大し、小分子創薬における変化が、短期的にはこの市場の成長を促す。