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世界で最も強力なTHz量子カスケードレーザ

November 1, 2013, Vienna--テラヘルツ波は、幅わずか数mmの微小な量子カスケードレーザ(QCL)を使って生成できる。この特殊なレーザはナノメートルスケールの半導体層でできている。ウイーン工科大学(TU Vienna)で、2つの対称構造を作り、特殊な結合技術を使ってレーザ光を4倍に強め、世界記録を達成した。
QCLの各層における電子は、ある離散的なエネルギー準位しか許されていない。適切な電流が印可されると、電子はレイヤからレイヤに飛び、各ステップで光の形式でエネルギーを出力する。このようにして、サブミリ領域(マイクロ波と赤外の間)の波長で高効率にテラヘルツ発光が生成される。
多くの分子が、極めて特殊な仕方でこのスペクトラル域の光を吸収する。「光フィンガープリント(指紋)」を持つと考えられているため、テラヘルツ照射は化学物質検出に用いることができる。また、医療イメージングでも重要な役割を果たす。一方、これは非電離放射でもあり、そのエネルギーはX線照射よりも大幅に低いので、危険性はない。他方、この波長はマイクロ波放射よりも短く、高解像度画像作成に利用できる。
レーザパワーを強める方法としては半導体層を増やすことがある。レイヤの数が増えることは、電子がその構造を通過する時にエネルギー状態を変えることを意味するので、出力フォトンの数が増えることになる。しかし、そのような多層構造の作製は極めて難しい。TU Viennaフォトニクス研究所のKarl Unterrainer教授の研究チームは、2つの個別のQCLをボンディングプロセスで併合(マージ)することに成功した。Christoph Deutsch氏によると、これは標準的なQCLでは不可能。電子が双方向に透過するような対称的なレーザが必要。研究チームは、通常のレーザの非対称性を相殺しなければならなかった。
レイヤの数が増えれば増えるほど、多くのフォトンが生成される。加えて、光特性が向上するので効率も向上する。これが、レイヤの数を2倍にすると出力が4倍になる理由である、Martin Brandstetter氏は説明している。
(詳細は、 www.tuaustria.ac.at)

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