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バイオエンジニアが人間の能力を超えるスマートカメラとセンサを研究

October 11, 2013, San Diego--カリフォルニア大学サンディエゴ校、バイオエンジニアリング教授、Gert Cauwenberghs氏は、コンピュータビジョンシステムを複数の研究所で開発する国立科学財団(NSF)1000万ドル5年プロジェクトに参加する。このプロジェクトでは、人間の視覚能力と効率に迫り、それを超えるコンピュータビジョンシステムを開発する。
NSFの資金を受けたオン・シリコン視覚野(Visual Cortex on Silicon)プロジェクトの狙いは、画像を記録するだけでなく、人間がするようにビジュアルコンテンツや状況を理解するコンピュータの実現であり、NSFの発表によると、効率は現行技術の1000倍優れている。
環境を理解し、相互作用するスマートマシンビジョンシステムができれば、社会的影響は極めて大きい。視覚障害の人々を助け、ドライバーアシスト機能を持つことで自動車事故を減らし、ショッピング、旅行、安全を強化する現実的なシステムが可能になる。
その一環としてカリフォルニア大学(UC)サンディエゴJacobs School生物工学部教授、Cauwenberghs氏の研究チームは、脳が視覚情報を処理する方法を真似るコンピュータチップを開発している。「脳はコンピューティングのゴールドスタンダード(至適基準)である」とCauwenberghs氏は言う。コンピュータは脳とは全く異なる動作、順序論理を用い、情報と問題のパッシブプロセッサとして動作する。人間の脳は、世界からの複雑な入力を選別することで情報処理を行い、指示がなくても知識を抽出する。
現在、コンピュータビジョンシステムの中には、いくつか人間のする仕事ができるようになったものがある。例えばコンパクトカメラの中の人の顔を検出するようなことだが、幅広い視作業の能力に限界があり、複雑で雑然とした環境での動作、決定への理由付けはできない。対照的に、ほ乳類の視覚野は目標を定めた幅広い認識作業では優れており、特注の最先端マシンビジョンシステムと比べて、エネルギー効率は少なくとも3桁は優れている。
研究チームは、視覚野で用いられる基本的なメカニズムを理解することを目的にしている。これによって、新しい視覚アルゴリズムやハードウエアファブリックが実現可能になり、現行のコンピュータビジョンシステムに関わるパワー、スピード、柔軟性、認識精度の向上が期待されている。
「Visual Cortex on Siliconプロジェクトでは、世界中の神経科学、コンピュータサイエンス、ナノエンジニアリング、物理学の専門家に比類のないコラボレーション機会を提供している」とCauwenberghs氏は話している。
このプロジェクトは、神経科学研究にとっては広範な意味を持つ。人間の脳のように機能するチップを開発することによって、研究者は脳の機能理解で数多くの重要なブレイクスルーを達成することができる。1つのニューロンの働きから、システムとしての脳の、より全体的な見通しまでが得られる。例えば、脳の機能の多様な面をモデル化したチップ、脳が視覚情報を処理する方法をチップ化すると、研究者は病気や神経障害を起こす問題がどこで起こるかを理解するための堅固なツールを入手することができる。
(詳細は、 www.jacobsschool.ucsd.edu)

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