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シリコンフォトニクスの前進に貢献する光変調器の進歩

October 8, 2013, Boulder/Cambridge--コロラド大学の電気/コンピュータ/エネルギー工学助教授、Milos Popovic氏の研究チームは、マイクロプロセッサが電気の代わりに光を使ってチップ上のトランジスタと通信することができる新しい技術を開発した。これにより、極めてエネルギー効率の高いコンピューティング、コンピューティング速度を継続的に際限なく伸ばすことができるシステムの実現が可能になる。
研究チームは、2つの異なる光変調器を作製した。これらの変調器は、今日の最先端のマイクロプロセッサを作製するためにすでに業界で使用されているのと同じ工程で製造できる。
ムーアの法則では、マイクロプロセッサに使用されるトランジスタのサイズは2年ごとに1/2に縮小するが、製造コストは変わらないので、同一サイズのシリコンチップに2倍の数のトランジスタを搭載できる。しかし、最近ではマイクロプロセッサの動作に必要な電力が制限要因になっている。微小な、高密度実装されたトランジスタの動作には膨大な電力が必要になり、これが過度の熱を発生させる。
「トランジスタは縮小し続けて、コンピューティングパワーはますます高くなるが、実際にそれを利用するにはエネルギー効率に優れた通信リンクが必要だ」とPopovic氏は指摘する。
マイクロプロセッサは、データ伝送用の配線が近接し過ぎているために配線間のクロストークも制限要因になる。マイクロプロセッサ通信機能に電気配線の代わりに光を使うことで従来のマイクロプロセッサが直面している限界を取り除き、将来に向けてムーアの法則を拡張することができる。
光通信はすでにインターネットや大半の電話回線の基盤となっている。しかし、マイクロプロセッサで光通信を経済的な選択肢にするには、マイクロプロセッサ作製に利用されている同じ工場でフォトニクス技術が製造されなければならない。フォトニクスは、エレクトロニクスと並べて集積する必要がある。
昨年、Popovic氏は、初めて、そのような集積が可能であることを示すためにMITの研究者たちと協働した。
コロラド大学ポスドク研究者、Jeffrey Shainlineを筆頭著者とする論文によると、光変調器はSOI CMOS製造工程と相性がよい。
研究チームは、第2のタイプの光変調器についても詳細を発表している。
このプロジェクトで協働しているMIT研究チームの一人、Vladimir Stojanovic氏は、「電気配線に対するシリコンフォトニクスの利点、優れたエネルギー効率と帯域密度に加えて、工程を変えずにフォトニクスをCMOSプロセスに集積することで、従来のフォトニックシステムに対して膨大なコストメリットと利点が得られる」とコメントしている。
(詳細は、 www.colorado.edu)

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