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メビウスの帯を次世代材料やフォトニックデバイス実現に利用

August 22, 2013, Coventry--ウォーウィック大学(University of Warwick)の研究チームは、シリカ粒子でできた微小なメビウスの帯を使って液晶に結び目を作る方法を紹介している。
このような物質で結び目を作ることで研究チームは、その複雑な構成や固有の特性を次世代の先進的な材料やフォトニックデバイスでどのように利用するかを理解しようとしている。
液晶は現代生活の重要材料であり、コンピュータ、TV、スマートフォンなどのフラットパネルディスプレイは全て、液晶の光変調特性を利用している。
液晶は、整列した長くて薄いロッドのような分子でできているので、全てが同じ方向に向いている。これら分子の配列を制御することで、文字通り結び目を作ることができる。
そのために研究チームはミクロンサイズのシリカ粒子、コロイドを液晶に付着させた。これによって液晶分子の方向性が壊されることになる。
例えば、球状のコロイドは、液晶分子を球の表面に対して垂直に整列させる。いわば、ヤマアラシの針のようになる。
理論モデルを使って研究チームは、この原理をコロイドに拡張した。コロイドはメビウスの帯形状で結び目を持っている。
一回ひねりのメビウスの帯は結び目を作らないが、3回、4回、5回ひねりでは、それぞれ3つ葉状の結び目(両端が結合した1つ結び) 、ソロモンの結び目、5葉状の結び目になる。
このように特殊デザインの結び目のある粒子を加えることで液晶を同じ構造にし、液晶に結び目を作ることができる。
物理学/複合科学助教授、Gareth Alexander氏は、「電磁場、レーザ光、流体渦、液晶を含む様々な自然環境で結び目が作れることを最近実証した。こうした結び目は、靴紐の結び目よりも複雑だ。それは全くの連続材料であり、単なる結ばれたヒモではない」とコメントしている。
さらに同氏は「われわれがこうしたことに関心を持っているのは、このように複雑な結び目を作り、コントロールすることが新しいメタマテリアルやフォトニックデバイスの設計につながると考えているからだ」と話している。

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