All about Photonics

Home > News > News Details

News Details ニュース詳細

新しいナノスケールイメージング、プラズモニクスにアプリケーション

July 25, 2013, Gaithersburg--NISTとメリーランド大学の研究グループは、プラズモニックナノ材料の重要特性をナノスケールで計測する方法を発表した。
この技術は、ナノ材料の機能に影響を与えることなく、これらの材料をナノスケールで物理的に実測する数少ない方法の1つ。
プラズモニックナノ材料は、特殊設計の伝導ナノスケール構造を持っており、これによって光と隣接材料との相互作用が強化される。また、そのようなナノ構造の形状とサイズを変えてこの相互作用を調整することができる。プラズモニックナノ材料の光特性を理解し、予測するために理論計算が用いられることが多々あるが、詳細な研究のための実験技術はほとんどない。研究者は、個々の構造の光特性を計測する必要がある。また、その構造の機能に影響を与えることなく、個々の構造が周囲の材料とどのように相互作用するかを計測できるようになる必要がある。
研究リーダー、Andrea Centrone氏は、「これらの共振器アレイの感度を最大化し、構造の特性を調べたい。そのために、理論を検証し、実際のサンプルに一般的に見られるナノ製造欠陥の影響を理解するために、われわれが使える実験技術が必要だった。われわれの技術は、空間的、化学的に極めて高感度であるという利点があり、結果を直接解釈することができる」と説明している。
研究チームは、新しい化学的特殊材料分析技術、光熱誘起共振(PTIR)を用い、赤外(IR)光で励起されたプラズモニックナノ材料の応答をナノスケールの分解能でイメージングするのにこの技術が使えることを示した。
研究チームは、PTIRを用いて、リング形状のプラズモニック共振器における吸収エネルギーを撮像した。ナノスケール共振器は、リングのギャップ内に入ってくるIR光にフォーカスする。光吸収が強くなる「ホットスポット」ができる。これは化学物質検出感度向上に役立つ。研究チームは、ホットスポット内の吸収を初めて正確に定量化し、研究中のサンプルで、共振器から離れた位置よりも約30倍大きいことを示した。
また、プラズモニック材料が、局所的に光を強める、つまりスペクトル信号を強めることで化学分析のためのIRおよびPTIR分光器の感度向上に使えることを示した。
さらに、ナノ材料の特性を決める形状、サイズ、化学組成の同時計測ができる計測ツールとしてのPTIRの多様性も実証。ナノスケールで材料をプローブする他の多くの方法と異なり、PTIRは研究対象となっている材料と干渉しない、言い換えると研究者は予め材料の光特性、形状についての知識がなくてもよい。他の技術では、サンプルの応答とプローブの応答を区別する必要があるが、PTIRは簡単に解釈できるデータを返してくる。
(詳細は、 www.nist.gov)

製品一覧へ

関連記事

powered by weblio





辞書サイトweblioでLaser Focus World JAPANの記事の用語が検索できます。

TOPへ戻る

Copyright© 2011-2013 e.x.press Co., Ltd. All rights reserved.