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テラヘルツ波をトラップするメタマテリアル構造

July 16, 2013, Adelaide--アデレード大学の研究チームが開発したテラヘルツ波検出技術により、医療診断やセキュリティスキャナの感度が向上する。
研究チームは、微小(マイクロスケール)な穴にテラヘルツ波をトラップして、イメージングを現状よりも遙かにハイコントラストにすることができる。
テラヘルツ波はパッケージや衣服を透過するので空港でのボディスキャナ、その他のセキュリティスキャナに使用されている。また、癌検出では、悪性組織と健全組織の区別をすることもできる。
同大学の電気・電子工学部ARCポスドクフェローで、プロジェクトリーダーのDr Withawat Withayachumnankulは、今回の成果を「従来にないテラヘルツ波検出法」と説明している。
同氏は、オーストラリアのRMIT大学、ドイツのアルバートルートヴィッヒス大学フライブルク(Albert Ludwigs University of Freiburg)と共同で、メタマテリアルを使って新しい構造を作製した。
その構造は、シリコン面にエッチングされた微小(マイクロスケール)孔でできている。その構造に当たったテラヘルツ波が補足されて、孔の中で圧縮される。
「マイクロ構造を用いてシリコンの特性を調整することでテラヘルツ波の波長よりも遙かに小さな体積中にテラヘルツ波を閉じこめることができる」(Dr Withayachumnankul)。
「これにより、スキャナなどのテラヘルツデバイスの効率が著しく向上するので、バイオメディカルや国土安全への影響は大きい。
RMITチームリーダ、Dr Sharath Sriramは、「このデバイス作製のために適切な材料とプロセスを慎重に選ぶ必要があった。最初の材料選択ではマイクロキャビティを造れなかったので、シリコンに替えた。シリコンにわずかな導電性を与える必要があった。次に、確立されたシリコン製造技術を用いてマイクロキャビティを作製し、導電性を活用した」と説明している。
この新しい構造を従来のテラヘルツイメージングデバイスに追加してパフォーマンス向上をはかることができる。
(詳細は、 www.adelaide.edu.au)

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