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ナノ構造石英ガラスに5D光メモリ

July 12, 2013, Southampton--サザンプトン大学の研究チームは、ナノ構造ガラスにフェムト秒レーザで書き込むことで5D(five dementional)デジタルデータを記録、読み出す実験に初めて成功した。この可搬メモリ技術は、1枚のディスクに360TBという膨大な量の情報を蓄積でき、1000℃までの熱安定性があり、実質的に無期限のライフタイムがある。
このガラスメモリは、「スーパーマン・メモリクリスタル」と呼ばれ、石英ガラスに作製された自己組織化ナノ構造を介してデータが記録される。このメモリには膨大な量のデータが100万年以上にわたり蓄積できる。情報のエンコーディング(符号化)は5Dで行われる。このナノ構造の3D位置に加えて、サイズと方向とで5Dとなる。
テクストファイルの300kbデジタルコピーを高強度極短パルス光を生成する超高速レーザを用いて5Dで記録することに成功した。ファイルは、5µm間隔の3層ナノ構造ドットに書き込まれている。
自己組織化ナノ構造は、ガラスを透過する光を変える。つまり偏向を変える、すると光学顕微鏡とポラライザで読み出すことができる。ポラロイドサングラスと同じことだ。
同大学オプトエレクトロニクス研究センタ(ORC), Jingyu Zhang氏の研究チームは、アイントホーフェン工科大学(Eindhoven University of Technology)と共同プロジェクトを実施した。
「ガラスを用いて極めて安定的で安全な形態の可搬メモリを開発している。これは、大きなアーカイブを持つ大組織にとって極めて有用なものとなる。現状、ハードドライブメモリの寿命が比較的短いので、企業は5~10年でアーカイブのバックアップをとらなくてはならない」(Jingyu氏)。
同氏によると、この新しい方式のメモリは、情報保存を望む博物館、膨大な数の記録がある国立アーカイブのような場所にとって実際に大きなメリットがある。
(詳細は、CLEO'13)

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