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顕微鏡技術を3Dコンポーネント製造に応用

July 4, 2013, Gaithersburg--数年前にNISTが光学顕微鏡改善のために開発した技術が、次世代コンピュータチップ回路コンポーネントのモニタリングに適用された。今後10年以上にわたり、チップの改善に向けた重要なツールを半導体業界に提供することになるとNISTは説明している。
この技術は、Through-Focus Scanning Optical Microscopy(TSOM)と呼ばれ、回路コンポーネントの3D形状におけるわずかな違いを検出できる。回路は、ごく最近までは、2Dだった。TSOMは、10nmの分解能がある。
数10年来コンピュータチップは本質的に平坦な都市地図に似ていた。しかし、設計者はより多くのコンポーネントをチップに詰め込もうとしており、都市設計者と同じ結論にたどり着いた。残る方向は上方への展開しかない。次世代のチップは3D構造を特徴としており、コンポーネントを次々とスタックしていくが、これらのコンポーネントすべてが確実に適切な形状とサイズとなるように造るには新たな計測能力が必要になる。
NISTのRavikiran Attota氏によると、これまではナノメートルレベルで線幅を正確に計測できることを示せば良かったが、今では最近のビルディングよりも隅が多い3D構造の全ての側面を計測する必要がある。「光の性質が、こういう計測を難しくしている」と同氏は説明している。
問題の一斑は、コンポーネントがどんどん小さくなるので光ビームが十分に届かなくなっていることにある。光学顕微鏡は通常見ることができる特徴は、用いる光の波長の約半分、緑の光では約250nm以上に限られる。この問題への対処として顕微鏡では、一連の同じコンポーネントを一定の距離で離して並べ、光がそのグループからどのよう散乱するかを観察し、データを光学モデルにフィッティングして寸法を決めていく。しかし、こうした光学的な計測は製造業で使われているが、新しい3D構造の計測では難しい。
走査型プローブ顕微鏡のような他の非光学的イメージング法は高価であり、スピードが遅いので、NISTの研究チームはTSOMの能力をテストすることに決定した。この方法は、通常の光学顕微鏡を用いるが、単一像ではなく、異なる焦点位置からの2D像を集めて3Dデータ空間を形成する。次にコンピュータで、複数の焦点外画像から明るい輪郭(プロファイル)を抽出し、その違いを利用してTSOM像を構築する。ここで得られるTSOM像はいくぶん抽象的であるが、その違いは計測された構造の細かい形状差を推測するには十分である。
Attota氏は、「われわれのシミュレーションからTSOMは10nm、それ以下の特徴を計測できることが示された。これは、半導体業界で次の10年は十分な分解能だ。また、TSOMでは、単に回路だけでなく、何でも見ることができる。3D形状解析が必要となるいかなる分野でも使えるものである」とコメントしている。

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