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南カリフォルニア大学、記憶形成過程を知る方法を開発

June 25, 2013, Los Angels--南カリフォルニア大学(USC)の研究チーム(Don Arnold/Richard Roberts)は、記憶がどこにどのように書き込まれるかを見る方法を開発した。
研究チームは、シナプス・タンパク質に蛍光マーカーをつけて、リアルタイムで生きたニューロンのシナプスを輝かす顕微プローブを作製した。これはニューロンの機能に全く影響を与えない。
蛍光マーカーにより研究者は初めて、シナプスの生の興奮と抑制を見ることができ、新しい記憶が形成されるとシナプスがどのように変化するかを見ることができる。
シナプスは樹状突起(電気化学信号を伝えるニューロンの枝)に沿った輝点のように見える。脳が新しい情報を処理すると、その輝点に変化が起こる。新しいデータによって脳内のシナプス構造がどのように変わるかを視覚的に示す。
USCの分子/計算生物学助教授、Arnold氏は、「人が何かを学ぶと脳に物理的な変化が生ずる。変化するモノはシナプス結合の分布であることが分かる」と説明している。
プローブは抗体のように振る舞うが、結合はもっと固く、細胞内で機能するように最適化されている。これは通常の抗体ではありえない。このプローブを造るために研究チームは「mRNAディスプレイ」という技術を利用した。
化学/化学工学教授、Roberts氏によると、mRNAディスプレイを利用することで1兆を超える異なるタンパク質を同時検索してターゲットとの結合が最適のタンパク質を見つけ出すことができる。
両氏が開発したプローブ(FingRs)は、緑色蛍光タンパク質(GFP)と結合している。GFPはクラゲから分離したモノで、青い光を当てると明るい緑色の蛍光色を発する。FingRsはタンパク質であるので、それにエンコードした遺伝子を生きた動物の脳細胞に注入し、細胞自身にそのプローブを生成させることができる。

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