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カタルーニア工科大学、安価な極薄シリコンウェハを作製

June 18, 2013, Barcelona--カタルーニア工科大学(UPC)の研究チームは、安価で柔軟性の高い極薄結晶シリコンウェハを作製する技術を開発した。
結晶シリコンウェハの厚さは約10μmで高価であるが、マイクロエレクトロニクス分野、特に3D回路とマイクロチップとの集積ニーズが高まっているので、今や引っ張りだこになっている。シリコンウェハは、中期的にはPVアプリケーションでも有望であり、太陽光の電気への変換、より安価で柔軟な、軽量太陽電池製造の可能性がある。
近年、単結晶円筒インゴットから得られる結晶シリコンウェハを一段と薄くする技術が開発された。研磨剤を染みこませたマルチスレッドソーを用いてインゴットから切り出したレイヤーの厚さは約150μm。もっと薄いウェハを得るのはさらに複雑だ。既存の方法ではそのようなウェハは1度に1枚しか採れない。さらに、シリコンの50%が工程で失われる。
研究チーム(Ramon Alcubilla教授が指導するチーム、David Hernández, Trifon Trifonov and Moisés Garín)が開発した技術により、単一の結晶シリコンから厚さをコントロールしながら一度に多数の結晶レイヤーを採ることができる。既存の方法と比べてより効率的、迅速、安価に、一種の結晶シリコン「ミルフィーユ」が得られる。
研究チームが開発した方法は、材料に小さな孔を開け、製造工程で高温をかける。孔のプロファイルを注意深くコントロールすることで、多数の分離した結晶シリコンウェハが得られる。直径の高精度制御により、レイヤー数と厚さの両方をコントロールすることができる。続いて、ミルフィーユ・シリコンレイヤーは、剥離により分離する。
結果的に得られるシリコンレイヤー数は、レイヤーの厚さと最初のウェハの厚さによって決まる。CRnE研究チームは、単一の300μm厚ウェハから、10枚までのウェハ(5~7μm厚)を切り出すことに成功した。
(詳細は、Applied Physics Letters)

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