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富士通、メディカル・ボディ・エリア・ネットワークの実証実験を実施

April 16, 2013, 東京--富士通は、IEEE 802.15.6規格に準拠したメディカル・ボディ・エリア・ネットワーク(medical Body Area Network: mBAN)の試作無線機を開発し、装置を医療専用周波数帯(400MHz帯)に用いた国内初の実証実験を富士通クリニックにて実施した。
従来、病院においては、入院患者の心電や脳波、血圧、体温などのバイタルチェックは、ケーブル接続による計測や目視によるカルテへの転記を行ってきたが、mBANを利用することで、各センサから無線で計測器に情報を送ることができるようになる。これにより、わずらわしいケーブル配線による患者のストレスを緩和するほか、看護師の介助負担の軽減、想定外のケーブル除去の危険やカルテへの転記ミスの回避など、患者QoL(Quality of Life)はもとより、医療の質の向上に貢献する。
実証実験は、富士通が総務省より受託した「400MHz帯医療用テレメーターの周波数高度利用技術」に関する調査検討の一環で行われた。

実証実験の概要
総務省より受託した「400MHz帯医療用テレメータの周波数高度利用技術」に関し、実際の病室におけるmBANの性能測定を通じて、医療現場における無線通信に求められる信頼性、安全性を調査。
期間: 調査検討業務は2011年度および2012年度。実証実験は2013年2月18日~22日。
場所: 富士通クリニック 病室内
実証概要
今回の実証実験では、富士通クリニックの病室内にて、患者役の従業員がmBANの試作無線機を体のさまざまな部分にとりつけ、実際の病室固有の条件のもと、装置の位置や被験者体勢を変えた際のmBANシステムの性能測定を行い、身体近傍でのデータ通信の信頼性を確認。また、同一の病室内において、複数の独立したmBANが利用されている際に、干渉することなく安全に同時運用が可能なことを確認した。

(注)mBAN
2012年2月にIEEEにて標準化が完了した医療用途に特化した通信規格。無線出力を低減させて通信可能エリアを3~5m程度に限定するとともに、通信プロトコル上でもスリープモードなどにより低消費電力を実現。これにより、mBAN通信モジュールを組み込んだ機器の電池長寿命化が可能になる。利用する無線の周波数は、医療専用周波数帯(400MHz帯)以外にも、汎用的なISMバンド(2.4GHz帯)のほか、各国の医療専用周波数帯にも対応。

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