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NISTのテストでグリーンレーザポインタの危険性が明らかに

April 3, 2013 Boulder--ハンドヘルドレーザ機器の特性を迅速かつ正確に計測できるように設計された安価な器具を用いてNISTの研究チームは、122のレーザポインタをテストし、約90%のグリーンポインタと約44%の赤色ポインタが連邦安全規制に従っていないことを明らかにした。NISTの試験器具は、他の機関が簡単に複製できるように設計されている。
NISTの研究チームは、2013年3月20日の会議で、赤と緑のレーザポインタが連邦規制基準(CFR)で認められている以上のパワーを出していることがあり、グリーンポインタは許容できないレベルの赤外光を出すことがあると報告した。
グリーンレーザの危険性についての事例報告はこれまでに科学雑誌やメディアにも掲載されたことはあったが、NISTのテストは多数のハンドヘルドレーザ機器を正確に計測した初めての報告となる。NISTのテストは、赤色ポインタの多くも連邦安全規制に従っていないと指摘している。論文は、「われわれの調査結果は、レーザポインタとその利用に関して安全性に多大な疑問を投げかけた」と報告している。
NISTのテストは、クラスIIIaまたは3Rとラベルされ、教室や公共の空間での使用に適してるとして販売されている市販のレーザポインタをランダムに選択して行われた。そのようなレーザは、CFRで可視光スペクトラムが最大5mW、赤外スペクトラムが2mW以下に限定されている。テストした機器の約半数が、1つもしくはそれ以上に波長でCFR基準の少なくとも2倍のパワーを出していた。計測した最高出力は66.5mWで、これは規制値の10倍以上となる。パワー計測は正確さは5%以内であった。
ANSIによると、3R限界を超えるレーザ機器は危険であり、損傷予防のために指導するなど、より厳しく制御する必要がある。
グリーンレーザは赤外光から緑の光を生成する。理想的には、デバイスは赤外光をレーザハウジング内に閉じ込めるように設計、製造すべきである。しかし、NISTの新しいテスト結果によると、テストしたデバイスの75%以上がCFR基準を超える赤外光を出していた。
NISTのLaser Safety Office, Joshua Hadler氏が計測テストベッドを設計。同システムの構成は、レーザパワーメータ、2つの光フィルタからなり、これを使用して可視光と赤外光の異なる波長出力を数量化する。パワーメータとフィルタはNISTで較正。レンズホルダによってレーザアライメントの再現性が保証されている。また、調整可能な開口部はレーザ出力端付近のレーザ光を捉える。
Hadler氏によると、この計測システムは約2000ドルの市販のパーツを使って誰でも作製できるように設計されている。「メーカーが、NISTのような国家計測機関のトレーサビリティに依存することで、この設計を利用してレーザポインタからのパワーを正確に計測することは可能である」と同氏はコメントしている。

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