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アドバンテスト、新分光システム2機種と透過偏光解析モジュール開発

February 5, 2013, 東京--アドバンテストは、テラヘルツ(THz)波を用いて測定対象物を非破壊解析するテラヘルツ分光・イメージング・システム「TAS7500シリーズ」の新製品を開発した。
・広帯域仕様のテラヘルツ分光システム「TAS7500SU」
・低周波仕様のテラヘルツ分光システム「TAS7500SL」
・テラヘルツ分光解析用「透過偏光解析モジュール」
これにより、測定対象が従来の医薬品だけでなく、さまざまな化学物質やテラヘルツ帯無線通信向け材料などにも大きく広がる。出荷開始は2013年3月の予定。
「TAS7500シリーズ」
テラヘルツ波は、電波と光の境界に位置する0.1~10THzの周波数範囲の電磁波で、近年非破壊検査や分光解析などの分野で実用化が進んでいる。アドバンテストは2010年4月に、独自のテラヘルツ波技術を用いた3Dイメージング装置の販売を開始した。翌2011年9月には、医薬品向けの非接触・非破壊解析システム「TAS7500」をリリースし、その後も解析手法と適用分野の拡大に注力している。
今回開発した「TAS7500SU」、「TAS7500SL」およびすでに販売中の「TAS7500SP」の3機種の分光システムにより、「TAS7500シリーズ」はより多くの対象物を測定できるようになり、各周波帯域の測定品質も向上。また、新開発の分光解析用「透過偏光解析モジュール」により、光学異方性物質などの偏光特性解析が可能になった。
ターゲット市場についてアドバンテストは、「医薬品だけではなく、テラヘルツ帯無線通信、バイオテクノロジー、テラヘルツ波を利用した研究などに大きく広がる」とコメントしている。

各製品の主な特徴は以下の通り。
広帯域仕様「TAS7500SU」:さまざまな解析用途をカバーする広帯域仕様(0.5~7THz)。チェレンコフ型テラヘルツ光源(非線形光学効果を用いた、広帯域性に優れた光源)を開発したことにより、測定可能な周波帯域が従来製品「TAS7500SP」の0.1~4THzから0.5~7THzに広がった。これにより、「TAS7500SU」はより多くの解析に用いることができるようになった。
業界最速クラスの高速測定:「TAS7500シリーズ」の分光システムは全て、業界最速クラスの 8ms/スキャンで測定。高速スキャンにより、外気温や湿度などの経時変化の影響を受けずに測定することができる。
低周波仕様「TAS7500SL」:テラヘルツ帯無線通信の材料開発などに適した低域仕様(30GHz~2THz)。将来の実用化に向けて研究が進むテラヘルツ帯無線通信では、部材の材料選定において適切な誘電率や吸収特性などの特性を把握することが重要。「TAS7500SL」はテラヘルツ帯無線通信で用いられる帯域に対応し、この帯域の分光解析に加えて、基板、パッケージなど通信向け諸部材用材料の研究開発に最適。
透過偏光解析モジュール:測定対象の結晶・分子構造をより詳しく解析。「透過偏光解析モジュール」は「TAS7500SP」に装着して偏光特性を測定するモジュール。これにより、光学異方性物質などの結晶・分子構造をより詳しく解析することができる。
簡単な操作で測定可能。既に販売している「透過」「反射」「ATR(Attenuated Total Reflection: 全反射減衰法)」の各モジュールと同様、簡単に取り付けて測定できる。

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