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Lund大学、太陽電池研究でブレイクスルー

January 29, 2013, Lund--スウェーデンLund大学の研究チームは、太陽電池の効率向上、低価格化にナノワイヤが道を開くことを示した。
Scienceに発表された論文の筆頭著者、半導体物理学研究者、Magnus Borgström氏は「ナノワイヤを使って太陽電池を実際に作製できることを初めて明らかにした」と言う。
太陽電池ナノワイヤの研究は世界的に増えている。これまでの未踏の数字は効率10%だったが、Dr. Borgströmの研究チームは、13.8%の効率が可能であると報告している。
ナノワイヤは、半導体材料InPでできており、太陽光を吸収するアンテナのように機能してパワーを生成する。このナノワイヤ400万個を1mm2サイズにアセンブリする。ナノワイヤ太陽電池の面積あたりの効果は、今日のシリコン太陽電池よりも数倍大きい。
ナノワイヤ太陽電池は、まだ実験室レベルであるが、この技術を米国南西部、南部スペインやアフリカなどの晴天地で大規模太陽光発電に使用する計画はある。
Lund大学の研究チームは、ナノワイヤの理想的な径を特定し、それらをいかに組み合わせるかを研究してきた。
Magnus Borgström氏によると、ナノワイヤが可能な限り多くのフォトンを吸収するために最適サイズが重要になる。
シリコン太陽電池は比較的安価であるが、太陽光の一部しか利用できないために非効率である。その理由は、1個の材料が太陽光スペクトラムを部分的にしか吸収しない点にある。研究チームはナノワイヤ技術と並行して、太陽光スペクトラムを幅広く効率的に利用するために、異なるタイプの半導体材料を組み合わせる研究も行った。このアプローチの難点は高価になりすぎることであり、サテライトや軍用航空機などニッチ用途でしか使えない。
しかし、ナノワイヤではこれとは事情が違う。ナノワイヤはサイズが小さいため、同種の材料の組合せは遙かに簡単であり、低コストで効率を高めることができる。工程も複雑ではない。研究チームは、論文では、たとえ表面の10%しかカバーしていなくても、同一材料の薄膜と同程度のパワー生成ができることを示した。
(詳細は、www.lunduniversity.lu.se)

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