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本当の皮膚年齢をレーザ技術で計測

December 18, 2012, Washington--皮膚細胞の自然老化によって、皮膚は皺、乾燥、半透明や脆さが目立つようになる。しかし、これまではそれを計測する標準化された方法はなかった。
台湾の研究グループが特別な顕微鏡を使用して損傷を与えないで皮下を観察し、皮膚細胞における自然の年齢に応じた変化を計測した。この研究成果は、一般的な皮膚老化現象の研究に使用でき、「老化防止」スキン製品の効力計測指標に使える可能性がある。
台湾国立大学名誉教授、同大学分子イメージングセンタチーフディレクタChi-Kuang Sun氏と、医療研究者/皮膚科のYi-Hua Liao氏の研究チームは、19~79歳の52被験者を評価した。研究チームは、被験者の内側前腕、通常日焼けから保護され自然老化が進行する箇所に赤外レーザを短く照射した。ビームは1mの約3億分の1の深さ、表皮と真皮との間くらいまで透過した。
研究チームは、高調波発生顕微鏡(HGM)、胎児の発達研究に用いられていた技術を利用した。フォトンの集中ビームが物体に侵入すると、フォトンは自ずと特定の周波数で振動し、物体と相互作用して「高調波」、元の周波数の倍数で振動して、これによって物体の構造や特性を明らかにする。例えば、2次高調波は元の周波数の2倍、3次高調波は元の周波数の3倍。イメージングシステムでは、高調波は様々な構造を高分解能で明らかにする。今回の研究では、反射された2次および3次高調波フォトンをスキャンし、その計測により皮膚細胞内の構造を明らかにする高分解能3D細胞マップを作成した。
スキャニングによって明らかになった点は、自然老化は基礎角化細胞(皮膚の最外層で最も一般的な細胞)という細胞の全般的なサイズ、細胞核のサイズが大幅に増加することによるということ。他のタイプの皮膚細胞、顆粒細胞には同様のパタンは見られなかった。Sun氏によると、この2つのタイプの細胞における相対的な変化が、自然の(固有の)皮膚老化の指標となる。皮膚の老化は、プログラムされた進行、遺伝因子によるものである。
皮膚年齢指標は、若者から老年までの皮膚の真の「年齢」評価に用いることができる標準化された、量的な尺度である、とSun氏は説明している。

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