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日立、220~300℃で融ける気密接着用の低融点ガラスを開発

November 26, 2012, London--November 27, 2012, 東京―日立製作所(日立)と日立化成工業 (日立化成)は、共同で、220~300℃で融ける低融点ガラスの開発に成功した。このガラスは、環境負荷の大きな鉛等の規制物質や揮発しやすいフッ素やヨウ素等のハロゲンを含まない低温気密接着材として開発した。
開発ガラスは、日立化成の「環境適合バナジウム系低融点ガラス『Vaneetect』」をさらに低温化したもので、これまで接着材として使用されてきた金スズ半田に比べて低コストで、接着樹脂に比べて気密性や耐湿性に優れるという特長がある。さらに、開発した低融点ガラスは、金属やセラミックスのほか樹脂への接着が可能であること、またホットプレートや赤外線ランプ、レーザ等のさまざまな光源による加熱溶融も可能であることから、従来にないデバイス構造やプロセス技術を実現できる可能性がある。なお、開発ガラスは、日立化成からサンプル提供を開始した。
日立と日立化成は、2009年12月に、環境負荷の大きなフッ素含有鉛系の低融点ガラスや高価な金スズ半田の代替として、接着温度が350~400℃の「環境適合バナジウム系低融点ガラス『Vaneetect』」の開発に成功。その後、2012年2月より日立化成が量産を開始し、水晶振動子やMEMS等の電子デバイスの一部へ適用が開始されている。しかし、高品質の電子デバイスにおいては、300℃前後での真空接着が必要であるため、接着材には金スズ半田が使用されている。また近年、接着樹脂が使用される電子デバイスの一部では、その信頼性を上げるため、気密性や耐湿性の高い低温接着材の開発が要求されるようになった。
日立と日立化成は、これまでよりも低温で接着することのできる低融点ガラスの開発に着手し、ガラス構造の制御を可能とする技術を見出した。その結果、従来350~400℃だったガラスの接着温度を、220~300℃まで低温化することに成功し、さらに優れた耐湿性、耐水性も実現した。
開発技術および開発ガラスの特長は以下の通り。

(1)低融点化ガラス技術
従来の低融点ガラス技術は、ガラス構造の網目骨格の中に、酸素イオンとの結合力が小さい陽イオンやイオン半径の大きい陽イオンを導入することで接着温度を低温化するとともに、高い気密性と耐湿性、耐水性を実現していた。
今回はその技術を基に、低融点化効果の高い銀イオンを安定して導入できるガラス構造へ制御することで、220~300℃の低温化を達成。また、ガラス構造への銀イオンの導入量を調整すれば、接着温度を制御することも可能です。また、水分子と結合しやすいイオンを低減することで、これまで以上に優れた耐湿性、耐水性も実現している。
(2)開発ガラスの特長
鉛とハロゲンを含まないことから環境負荷の低減が可能。
酸化物ガラス構造であるため、大気中、窒素中、真空中のいずれにおいても加熱、接着することができる。
ホットプレートや赤外線ランプ、各種レーザ等の光源による加熱が可能。レーザのビームを用いた場合には、耐熱性が低い有機素子や樹脂基板を搭載した電子デバイスに対しても、低融点ガラスから構成される接着部分のみを加熱し接着できることから、デバイスの熱劣化を防ぐことができる。

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