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シングルフォトンを超高速で読むセンサ

November 9, 2012, Duisburg--高速で超高感度の光システムの重要性が増しており、様々なアプリケーションで利用されつつある。
例えば、医療や生物学分野での撮像法、天文学、自動車業界の安全工学など。課題は、極微光条件下で高品質画像の記録性能。最近の画像キャプチャ用フォトディテクタは、この限界に達している。こうしたフォトディテクタは、CMOSイメージセンサベースの感光性電子コンポーネントともに使用されることが多い。問題は、最新のCMOSもCCDシステムも、読み取るフォトンが極めて少ない場合、高速性と高感度高品質画像記録を同時に保証できないことだ。
超小型電子回路とシステム、フラウンホーファー研究所IMS(Fraunhofer Institute for Microelectronic Circuits and Systems IMS)は、CMOS技術の開発を前進させて、この技術で超高感度イメージセンサを実現した。これはシングルフォトン・アバランシュフォトダイオード(SPAD)をベースにしている。そのピクセル構造は、数ピコ秒で個々のフォトンをカウントできる。したがって、類似のモデルと比較すると1000倍高速である。個々のフォトンがカウントされるので、カメラ画像は極めて微弱な光源でも可能になる。
これを達成するために、この新しいセンサは「内部カスケードブレイクダウン効果」=光電増幅効果を用いている。ブレイクスルーの数は、ピクセルがヒットするフォトンの数に対応している。これらのイベントをカウントするために、センサピクセルの各々が、極めて高精度なデジタルカウンターをともなっている。同時に、研究チームはマイクロレンズを各センサチップに適用し、これらが各ピクセルの入力ビームを光反応性を持つ面に向ける。もう1つの利点は、デジタル画像信号処理が、マイクロチップ上ですでに直接可能になっていることだ。よって、追加のアナログ信号処理は、もはや必要でない。
このイメージセンサは、デジタルイメージ生成とイメージ処理への大きな前進である。これにより、微弱光を写真に用いることが可能になる。
「この新技術はカメラを直接半導体に組込み、光からの情報をチューニングして超高速で画像化することができる」とフラウンホーファー研究所IMS光コンポーネントグループマネージャのDr. Daniel Duriniはコメントしている。
IMSは、ヨーロッパ研究プロジェクトMiSPiA(Microelectronic Single-Photon 3D Imaging Arrays for low-light high-speed Safety and Security Applications)の下でこのセンサを設計している。
(詳細は、www.ims.fraunhofer.de)

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