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NGK、緑色LEDの発光効率を約2倍に高めるGaNウェハを開発

November 2, 2012, Nagoya--日本ガイシ(NGK)は、独自に改良した結晶育成技術を用いて欠陥を大幅に低減し、緑色LEDの発光効率を従来比約2倍に高める高品質な窒化ガリウム(GaN)ウェハを開発した。
NGKが開発したGaNウェハは、単結晶育成技術である液相成長法を独自に改良することで、直径2インチのウェハ全面にわたる低欠陥密度と無色透明の両立を実現している。
名古屋大学との共同研究で、NGK製GaNウェハ上に発光部を形成した緑色LED素子を作製し発光試験を実施した結果、市販の緑色LED素子の約2倍にあたる60%の内部量子効率(注入電流密度1平方センチメートル当たり約200アンペア時)を達成した。
従来のサファイヤウェハ基板のLED素子の場合、特に緑色では発光部の欠陥が多く、大電流を流すことができないため、十分な輝度を得ることができない。それに対し、欠陥を大幅に低減したNGK製GaNウェハを基板に用いると、発光部の品質が大幅に向上し電流損失を減らせるため、大電流を流すことができ、高輝度の緑色LED素子を実現できる。この素子を用いて緑色LED光源を構成すると、同じ素子数であれば従来に比べて20倍以上の明るさが得られる。また、電流損失による発熱が少ないため、放熱機構の簡素化により光源を小型化できる。さらに、熱による劣化が抑制されるため長寿命化も可能となる。
高輝度の緑色LED光源が実現することで、高輝度LED光源に光の三原色(赤、緑、青)がそろうため、プロジェクタなどの映像用途を中心にLEDの新たな用途開発が進むことが期待される。
2012年4月25日に発表した青色LED用途に続いて、緑色LED用途もめどが立ったことからNGKは、「今後は、ハイブリッド自動車や電気自動車用のインバータ、無線通信基地局用パワーアンプなどのパワーデバイス用途も視野に入れ、GaNウェハのさらなる欠陥密度の低減と直径6インチ以上の大口径化を進めていく」とコメントしている。

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