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癌に冒された血管パタンをOCTで可視化

October 11, 2012, Vienna--ウイーン医科大学の研究者は、高分解能3Dイメージング法を用いて、癌部位に血液を送る皮下の血管網を初めて可視化した。
ルートビッヒマクシミリアン大学(Ludwig Maxilian University)が開発したレーザ光源を使い、画像品質を最大化。また、従来にない高速イメージングが可能になり、皮膚透過に適した近赤外波長で動作した。
この機器はベッセルビーム(Beselbeam)を使用しており、これにより、一部がブロックされても、ビームは再形成される。こうすることで研究者は、約1mmの深さまで明瞭に可視化することができる。
同システムは、多様な皮膚条件で試験された。人の掌、額の皮膚炎、前腕のアレルギー性湿疹、2例の顔面基底細胞癌を含む。テストされた病変領域に血液を送る血管網は、健康な皮膚と比べると甚だしくパタンが変わっていた。
眼科医は、1990年代よりOCTを用いて眼の多様な部分を可視化してきたが、非侵襲で、高速に高解像度の画像がえられることから、最近は皮膚科の医師も関心を見せている。
一般にはOCTは組織構造を可視化するのに用いられるが、この技術は、流れる血球の固有の光特性を利用して、病気についての重要な手がかりを運ぶ血管パタンを明らかにするためにも使える。
国際研究チームの基底細胞癌画像は、未組織の血管の密集ネットワークを示しており、肥大した血管が皮膚表面に異常接近している。太い血管が枝分かれして二次血管となり、これらがエネルギーを渇望する腫瘍領域に血液を供給している。画像は、血流レートと組織構造についての情報をともなっており、多様な成長ステージでの腫瘍の代謝要求について重要な情報を知ることができる。

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