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半導体チップを光導波路で接続

October 5, 2012, Karlsruhe--カールスルーエ工科大学(KIT)、Christian Koos教授の研究チームは、半導体チップ間を接続する新しい光接続を開発した。「フォトニックワイヤボンディング」(Photonic wire bonding)のデータ転送レートは数Tbpsに達し、産業生産に完全適合している。
将来的に、この技術がハイパフォーマンス送・受信システムで光データ転送に使用される可能性があり、そうなるとインターネットの消費電力削減に貢献することになる、と研究チームは見ている。
光コンポーネントにより通信プロセスは、高速化、エネルギー効率向上を達成することが可能になる。マイクロチップに集積されたハイパフォーマンス光送・受信器の開発はすでに高いレベルを実現している。とは言え、まだ半導体チップを光接続するには十分とは言えなかった。「最大の問題は、チップの高精度アライメントにある」とKITのフォトニクス量子エレクトロニクス(IPQ)/マイクロストラクチャ技術(IMT)研究所教授、機能ナノ構造センタメンバー、Christian Koos氏は指摘する。
研究チームは、この問題に新たなアプローチで取り組んだ。まずチップを固定し、次に完全すりあわせ方式でポリマベースの光導波路を組み立てていく。インタコネクションをチップの位置と方向に合わせるために、研究チームは光導波路の3次元組立法を開発した。高分解能が得られるように、いわゆる2フォトン重合を使った。フェムト秒レーザが自由な形状の導波路構造をチップ表面のポリマに直描する。この目的でKIT研究チームは、KITのスピンオフ企業、Nanoscribe社のレーザリソグラフィシステムを使った。
フォトニックワイヤボンドのプロトタイプは、1.55μm付近の赤外通信波長で損失は極めて少なく、伝送帯域は非常に高い。最初の実験で、すでに5Tbps超のデータ伝送レートを実証。フォトニックワイヤボンドの潜在的なアプリケーションは、光通信用の複雑な送・受信システム、計測技術など。製造でチップを高精度に方向付ける必要はもはやなくなったので、このプロセスは大規模な自動製造に適している。KITの研究チームは、パートナー企業と協力してこの技術を産業移転することを計画している。

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