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イリノイ大学、半導体のエッチングをモニタする新しい方法を開発

October 3, 2012, Champaign--イリノイ大学の研究チームは、半導体のエッチングに光を使ってモニタする新しい方法を開発した。
半導体は通常、化学薬品でエッチングされる。残存レイヤのようなエッチングエラーは、工程促進や次のエッチングに影響を与え、デバイスのパフォーマンスの障害となる。このため研究者は、アプリケーションによっては数ナノメートルの高精度エッチングに時間と金をかける。
イリノイの研究チームの新技術は、半導体表面をエッチングの進行とともにリアルタイムで、ナノメートル解像度でモニタできる。ここでは、2つの光ビームを使う特殊な顕微鏡を用い、微細構成を高精度に計測する。
電気・コンピュータ工学教授、Lynford Goddad氏は、「光が異なる表面で反射することによって構造の高さが分かるという考えだ。高さの変化に注目すると、エッチングレートが分かる。したがって、エッチングのプロセスがモニタできると言うわけだ。時間と空間の両方からエッチングレートを知ることができる。これは視野にある半導体ウェハ内の全ての場所でエッチングレートを決めることができるからだ」と説明している。
この新しい方法は、従来広く使われているAFMやSTMに比べると高速であり、ローコスト、ローノイズである。また、この新しい方法は、純粋に光を使うので、半導体表面には触れない、また研究者は一点一点ではなく、一度にウェハ全体をモニタすることができる。
「この技術のもう1つの利点は、接触を必要としないことだ。光を送って、それがサンプルから反射される。サンプルにプローブを近づける必要のあるAFMとの違いはここにある」と、電気・コンピュータ工学教授、Gabriel Popescu氏は指摘する。
光はエッチング工程をモニタリングするだけでなく、エッチングプロセスそのもの、いわゆる光化学エッチングプロセスの促進にもなる。この新しい方法はプロジェクタを使用してグレイスケールイメージをエッチング中のサンプルに射当てる。これにより、研究者は複雑なパタンを迅速かつ容易に作製し、必要に応じて調整できる。
「個々のマスクを作製することは非常に高価につく。研究にとってはそれは実用的ではない。われわれの技術はコンピュータ制御であるので、ダイナミックだ。したがって、エッチングをある特定の形状から始めて、途中で変更を加えたければ、プロジェクタパタンを変えて所望の結果が得られるようにすればよい」とGoddard氏は言う。
研究チームは、この技術がエッチング以外に、材料科学やライフサイエンスのリアルタイムモニタリングにも使えると見ている。
(詳細は、www.illinois.edu)

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