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フラウンホーファー、3Dメガネなしで3D映画を楽しめる技術を開発

August 24, 2012, Berlin--フラウンホーファー通信研究所、HHI(Heinrich-Hertz Institute)は、3Dメガネなしで3D TV番組を楽しむことができる技術を開発した。
すでにメガネなしの3D TVは現存するが、自動立体表示ディスプレイの市販はかなり先になる。また、コンテンツにも問題がある。現在、BluRayで入手できる3D映画は、2つの異なる奥行き、つまり2つの像をベースにしており、1つの像が片方の目に対応している。しかし、自動立体表示ディスプレイは、同じ1つの場面に5~10の視点を必要とする(タイプにもよる)。将来的には、その数はさらに増えると見られている。このようなディスプレイが違った角度から見て3D画像を表示できるようにするには、多くの視点が必要になる。つまりソファに座る位置は1箇所ではないので、どこに座っても同じ3D像が見られるようにしなければならないからだ。
HHIの研究チームは、BluRay既存3Dコンテンツを自動立体表示ディスプレイで見えるように変換する技術を開発した。HHIフェロー、Christian Riechert氏によると、既存の2つの像を取り出して深度のあるマップを生成する。つまり、カメラからの特定の距離を各対象に割り当てるマップだ。「そこから、深度のある画像に基づいた変換技術を適用して複数の中間視野のいずれでもコンピュータで計算することができる。このプロセスは完全自動動作、リアルタイムとなっている。従来のシステムは、そのような深度マップを生成することができるだけであって、生成ペースは極めて遅く、時には手動捜査さえ必要とした。それに対して、リアルタイム変換は、同時通訳のようなものであり、視聴者は3D BluRayディスクを挿入するだけで、TVスクリーンで映画を楽しむことができる、3Dメガネも不要だ。一方、ハードウエアコンポーネントは、背後で深度マップを計算し、必要とされる視野を生成する。視聴者は何も気づかない。早送り、巻き戻し、停止などで品質劣化は起こらない。対象物の端に見られるチラツキは推定精度が十分でないために起こるものだが、ここでは感知できないレベルである。
研究チームは、これらのデータ変換ソフトウエアをすでに完成させており、次のステップは業界パートナーと協力して、それをハードウエアに実装しTVに組み込むことになる。とは言え、市販開始までには少なくとも1年程度の時間がかかる。
(詳細は、IFAトレードショーで展示)

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