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エヌ・テック パワーLED用ヒートパイプ放熱器を開発

August 24, 2012, 東京--エヌ・テック(古河電工100%出資子会社)は、パワーLED用の軽量で小型のヒートパイプ放熱器「スタンドキッカー」を開発した。同製品の使用により、高所に設置される高輝度パワーLEDを使用した大型照明機器や投光器などの冷却が容易となる。
LEDは省エネの切り札として期待されていることから、日々その応用分野が広がってきている。今後、高輝度が要求される大型照明機器やUV照射機のような機器への実用化も拡大していこうとしている。 LEDは正孔と電子が結合する際に光を放出する発光個体素子であり、消費電力の約80%が損失熱となる。損失熱は素子自体から放散するが、熱に非常に弱いという特性がある。LED温度が上昇するとLEDの発光効率が低下し、さらにパッケージなどの関連部材は熱により劣化が進み、輝度低下、寿命にも影響を与えることから、その放熱は重要となっている。
リビング用などでのLED照明器では、数W程度の発熱量であり、簡易なダイキャストフィン等での対策で十分であるが、工場、体育館、講堂、舞台などの高天井照明をLED照明に置き換える場合には、例えば600Wクラスの水銀燈と同等の照度を有するLED照明器でのLED素子面からの発熱量は150W程度となり、さらに屋外(競技場・空港・高速道路等)照明での1KWクラス以上の水銀灯では、LED照明では300Wを超える発熱が生じる。
これらは、高所で使用されることが多いため、従来の押し出し材やダイキャストフィンで放熱しようとすると 放熱器自体が大きく重くなり過ぎて実用化が困難。長寿命・高信頼性を有する前述照明機器を実現するには、ファンレスで効率的に冷却する軽量・小型化の新しい概念の高性能な放熱器を開発することが必須だった。
エヌ・テックでは、熱の超伝導体である「ヒートパイプ」と自然対流冷却に適した縦フィンを組み合わせた自然対流で冷却できる軽量(固体ヒートシンク比 50%軽量化)・小型(同30%小型化)の高性能放熱器「スタンドキッカー」を開発した。
同製品は、LED素子取り付け用の受熱ベースプレートにヒートパイプを配し、略直角方向に伸ばし、受熱ベースプレートと隙間を持たせてヒートパイプ方向に複数のアルミ放熱フィンを縦方向に配置した構造。縦フィンとヒートパイプを熱的に効果的に接合させたことにより、軽量・小型で自然対流冷却を達成。今回開発した「スタンドキッカー」は、100~1,000WまでのLED発熱量に対応できるように各種形状を取り揃えている。
エヌ・テックでは顧客の要件に応じて各種ヒートパイプ放熱器「スタンドキッカー」を設計から試作、量産まで対応していく。

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