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LZH、世界初の2μmフェムト秒レーザ

August 7, 2012,Hannover--Laser Zentrum Hannover e.V. (LZH)の研究者は、パルスエネルギーμJレンジ、世界初の2μmフェムト秒レーザの開発に取り組んでいる。
約20年前から、超短パルスレーザ照射を利用する利点は知られている。パルスが極端に短くなると、たとえ低いパルスエネルギーでも、極めて高いピーク強度が達成できるからだ。この効果は大きく、熱損傷を与えることなく材料を正確に切断、除去することができる。これはすでに多くの多様なアプリケーションで使用されており、眼科手術はその一例。フェムト秒レーザを使った角膜移植はここ数年来一般的になっている。2011年以来、そのシステムは白内障治療にも使われるようになっている。また、産業界も超短パルスレーザの恩恵を受けている。これらのシステムは、例えば、効果的な太陽電池の製造、チップ製造で使われる高価なウェハの改善にも使われている。
フェムト秒レーザの出力スペクトラムを2μmレンジに広げ、同時に高いパルスエネルギーを維持することでLZHは全く新しいアプリケーションへの道を開きたいと考えている。例えば、微小材料加工、医療技術、ナノテクノロジーなどだ。経済的な成功は大きいと推定され、この「アイセイフ」波長はさらに利点を提供できる、と同社は見ている。安全対策は、通常は高価で製造の制限となるものだが、このレーザにより比較的安価に利用できるようになる。
LZHのレーザ開発部の研究目標は、コンパクトな再生超短パルスアンプを組み立てること。出力波長は2μmレンジ、パルスエネルギーは50μJまで、パルス幅500fs以下。種光として研究チームは、ツリウム添加ファイバをベースにしたfs発振器を用いる。出力エネルギーは1~2μJ、これを25nJに増幅する。
「目標は中赤外域で出力する2μmフェムト秒レーザだ。これらの波長は、成長の可能性が高い。ポリマ加工は重要なアプリケーションの1つ。IR照射を使うことで、ポリマを切断し、接着剤なしに溶接できる。ドイツのレーザメーカーにとって、この基本的なノウハウは超短波レーザパルス関連の国際的な競争で決定的なアドバンテージになる」と同社Ultrafast Photonics Group長、Dr. Dieter Wandtはコメントしている。
(詳細は、www.lzh.de)

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