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FBGセンサシステムでヨットに加わる力を計測

July 26, 2012, Munich--ヨットの走行で生ずる力を計測する新しいFBGセンサシステムは、ヨットの弱点検出に貢献する。これにより、ヨット操縦者に前もって破壊点を警告することができる。
レースでは、些細なことが勝敗を決める。新記録を達成したいという欲求からヨットの建造がハイテク化し、国際レガッタの競技用ヨットは、最高速度が出るように設計されている。そうした船を最適化する工程は何十年にもわたって続いており、つい最近まではその限界に達したかに見えた。
フラウンホーファー通信研究所、HHI(Heinrich Hertz Institute)の研究チームは、弱点部を時間を違えず検出して限界点に達したときにヨット操縦者に警告することができる、と主張している。ドイツのGoslarにある光ファイバセンサシステムプロジェクト、Wolfgang Schade教授の研究チームは、船体、マスト、帆にかかる力を計測する「ガラスの神経」(=FBGセンサシステム)を開発した。この技術は、実際のところは、ローターブレードやケーブルに高負荷がかかる風力タービンのモニタ用に開発されたものだ。Schade教授は、「光ファイバセンサにより、層間剥離や亀裂でさえも早期に発見できる。一部が壊れたり機能低下したりするよりもかなり前に発見できる。中に数10個のセンサが仕組まれている光ファイバだけがあればよい」と説明している。この技術は「ファイバブラッググレーティング(FBG)」で、屈折率が変わる微細構造が一定間隔で光ファイバに描き込まれている。ファイバを透過しようとする光はこれらの格子ポイントで反射される。反射光の波長は微細構造の間の距離に依存する。ガラスファイバの延びている部分、圧縮されている部分の全てが波長を変える。研究チームは、反射スペクトラムを迅速かつ安価に計測するために、光を様々な周波数に分けるチップで構成された小型分光器を開発した。周波数スペクトラムを解析することで、専門技術者が実際に光ファイバに加わっている力について判断する。
ヨットにこの計測技術を使用するという考えは、2010年の秋、Schade教授がヨットの旅で思いついた。
帆布メーカー、Dimension-Polyantと協力して、デュッセルドルフのボート展で知り合った、帆船ワークショップを経営しているJens Nickel氏の作業場で、研究チームは45の計測ポイントを持つ光ファイバの網を主帆とジェノア(三角帆)に設置し、テストランで計測した。Nickelのワークショップは取得データを利用して直ちに最適化を行った。製帆メーカーは、応力が大きな部分を強化し、応力が少ない部分にはより軽い材料を使用した。
Schade教授の研究チームの次の目標は、この計測技術を競技で使えるように最適化することだ。
光ファイバセンサと、それに接続した計測器は再現性のよい数値を出せるようになっている。計測器は、タバコの箱程度のサイズで、内部にLED光源、分光器、エレクトロニクスを持っている。操縦者は、データによって、どの部分に圧力が多くかかっているか、少ないか、あるいは応力がかかる部分がどのように変わるかを知ることができる。センサ技術によって得られる結果は、どこでも直ちにアクセス可能になる。同教授のチームはすでに、スマートフォンからデータにリアルタイムアクセスできるアプリケーションを開発している。この新しい計測システムは、NextSailSystemという製品名で間もなく販売される。
(詳細は、www.fraunhofer.de)

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