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UCLAが悪性癌細胞発見に世界最高速カメラ開発

July 19, 2012, Los Angels--膨大な数の種々雑多な細胞から異常細胞を区別して分離することが、病気の発見や治療モニタリングにとって益々重要になってきている。
循環癌腫瘍細胞がその例だ。一般に、10億の健全細胞の中に一握りしかそのような細胞は存在しないが、それは転移の前兆であり、癌死亡率の約90%は転移によるものだ。そのような「悪」細胞は癌に限られるわけではない。再生医療や他の細胞タイプに用いられる幹細胞も含まれる。
残念なことにそのような細胞の発見は難しい。優れた統計精度を達成するには、短時間に数100万の細胞を検査できる、自動化された高スループットの測定器具が必要になる。デジタルカメラ付顕微鏡は現在、細胞分析の代表であるが、この用途ではあまりに遅すぎる。
UCLAの研究チームが開発した新しい光学顕微鏡はこの困難な仕事を容易にこなすものと考えられている。
UCLAの工学・応用科学Henry Samueli校電気工学、Bahram Jalali氏は、従来のCCDやCMOSカメラについて「速くないし、十分な感度がない」と言う。「ピクセルアレイからの読み出し時間がかかり、高速の光に対する感度が足りない」。
現在のフローサイトメトリ法は、高スループットではあるが、シングルポイント光散乱に依存していて撮影していないため、初期あるいは転移前の癌患者に見られる極めて稀な細胞を発見できるほどの感度はない。
こうした限界を克服するために、Jalali氏とDino Di Carloバイオエンジニアリング助教授の学際的研究チームは、オプティクス、高速エレクトロニクス、マイクロ流体工学、バイオテクノロジーの専門家を加えて、高スループット、フロースルー光学顕微鏡を開発した。この顕微鏡は、100万分の1の感度で異常細胞をリアルタイム検出できる。
この技術は、2009年にJalaliチームが開発した、世界最速の連続動作カメラ、フォトニックタイムストレッチカメラ技術を利用している。
血液サンプルの細胞を分別するために、このカメラを最先端のマイクロ流体工学やリアルタイム画像処理にどのように融合しているかはすでに雑誌に発表されている。この新しい血液スクリーニング技術のスループットは1秒に10万細胞、従来のイメージングベース血液アナライザの約100倍のスピード。
この研究では、血液中の乳癌細胞のリアルタイム検出で、100万分の1の無病誤診率を実証している。この予備的成果は、この新しい技術が大量の血液から循環癌細胞を素早く発見できることを示しており、統計的に精度の高い癌の発見や薬品および放射線治療効果のモニタリングに道を拓くことになる。
(詳細は、www.ucla.edu)

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